マニサ県ソマで炭鉱爆発、大惨事
2014年05月14日付 Hurriyet 紙

マニサ県ソマ郡の炭鉱で出火した火事で閉じ込められた作業員を救出するために時間との闘いが始まった。しかし時間が経つにつれ訃報が入ってきている。炭坑の視察を行った後、エネルギー・天然資源大臣タネル・ユルドュズがトルコを苦しめる暗いニュースを発表した。ユルドュズ大臣は午前に205人の抗夫の命が失われたと述べた。レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は一日のうちに死亡者数が238人に上ったことを明らかにした。夕刻にはユルドュズ大臣の行った発表はトルコ全土を再度困惑させた。同大臣は死亡者数が245人以上になったと述べた。また22時30分に行った発表では、死亡者数が274人に増加したことを明らかにした。共和人民党(CHP)のマニサ県選出議員のオズギュル・オゼルは死亡した抗夫の数が350人近くになったことを強調した。

マニサ県ソマ郡で作業員が死亡した炭坑の視察に参加したエネルギー・天然資源大臣タネル・ユルドュズは発表を行い、視察には約3時間かかったこと、また死亡者数が2741人に増加したことを述べ、「午前2時時点で作業を再開し、朝まで続行します。196人の作業員の遺体はそれぞれの家族へ引き渡されました。時の経過は我々に不利に働いています。この作業が明日には終わることを望んでいます。今現在2つの困難なエリアが残っています。一酸化炭素と変圧器の爆発が原因か、ほかのことが原因か、今後調査の結果明らかになるでしょうか。司法のプロセスと調査はすべての作業員を救出してから始まります。準備されるレポートに準拠して、決定を下します」と語った。

■暗い日々はこうして始まった

ソマ郡のエイニズ地区にあるソマホールディングに属するソマ石炭採掘A.Ş の所有する炭坑では昨日14日はすべて通常通りに始まった。

しかし約6千人の作業員が働き、シフトチェンジの際に598人の作業員を抱える鉱山で、時計の針が15時10分を指したとき、惨劇が起こった。電気制御盤で起こった爆発のあと火事が起こった。2キロの地下道がある鉱山で、当初、出口の近くにいた作業員が脱出を開始した一方、約300人の作業員が炎の壁に閉じ込められた。

危険なのは炎だけではない。炭鉱には煙が満ち始めたため一刻を争う事態となった。作業員の命のために時間は無駄にできない。救助作業の中で鉱山に酸素が送られた。作業員はガスマスクをもっていたが、それにも限りがある。

しかし時間が経つにつれ死亡するものが出てきた。

■電気がストップ

電気が来ないため、炭坑のエレベーターは動かない。第1段階ではその近くのある炭鉱から来た救助チームが救出作業を開始した。炭鉱には郡の救急車だけでなく、近隣の郡の救急車も送られている。事件を聞くや否や作業員の家族が炭鉱に押し寄せ、軍警察は救出作業の邪魔とならないよう、周辺の安全対策をとった。

■毒を含んでいる

約30人が病院に搬送された。ソマ国立病院主任のルシュトュ・パルラク氏は、病院に持ち込まれた人びとが煙を吸い込んでいると述べ、治療を続けている4人の作業員の容態が快方に向かっていると明らかにした。

炭鉱の労働組合のヌレッティン・アクチュル会長は、事故がシフトチェンジの時に起こったこと、また18時30分時点で自身に届いた情報が5人の作業員の死亡を伝えるものであったと明らかにした。地面の何メートルも下に残された作業員に残された時間は少なくなっている。打開策が模索された。エーゲ地区鉱山労働者組合会長のタメル・キュチュクゲンジャイは、「火事が一刻も早く鎮火される必要があります。清浄な空気が作業員のところに届くように作業が行われています。坑中には清浄な空気が送られています。火事の中で酸素がなくなっている為、作業員はどうすることもできない。ガスマスクはあるがそれにも時間の限りがあります」と述べた。

■死亡者は増加中

時間が経つにつれて訃報が届き始めた。首相府災害危機管理組織(AFAD)は23時代に死亡者数が17、負傷者数は11人と公表した。マニサ県知事ジェンジズ・エルギュンは死亡者数は157人として公表した。夜半にエネルギー大臣のユルドュズ氏は「201人の作業員がお亡くなりになった。亡くなられる方が増えることを心配しています」と語った。

■遺体はメロン倉庫に安置

爆発事故の死者の遺体は、クルクアーチ郡にあるメロン用の備蓄倉庫で安置されている。

低温の倉庫には、さらに2台の冷蔵機能をもつ国際輸送トレーラー(TIR)が送られた。遺体を運ぶ救急車の行き来する低温の倉庫でイズミルやマニサをはじめとする周辺の県や郡から来たたくさんの検事が死亡者の識別を行い、調査に加わった事が明らかになった。遺族の一部も低温の倉庫に向かった。

■最新の発表 205人の作業員が死亡

朝に再度カメラの前に姿を現したユルドュズ大臣は、死亡した作業員が205人に上った事を明らかにした。

■元大臣 「250人の作業員が死亡、150人が閉じ込められる」

炭坑技術者協会の元会長のメフメト・トルン氏は、ソマで起こった炭鉱の事故に関しドアン・ニュース・エージェンシー(DHA)の記者の質問に答えた。 トルン会長は、惨劇が変圧器の爆発によるものでは無い可能性を主張した。

「いくら大臣が変圧器の爆発と公表したとしても、我々の印象では、まだ現場には行っていませんが、得られた情報に照らし合わせると、古い作業所と呼ぶ以前に掘った炭層が自然に燃焼した結果生じた一酸化炭素が坑道や主坑道に広がったため、500人近くの労働者がその影響とその毒性の結果として、この惨劇が発生しました。一酸化炭素のガスは完全燃焼では無く、不完全燃焼で生じるガスである。ここで世界の炭坑の歴史における大変深刻な災害に直面している。実際にこれは労働災害である。私たちの協会は以前に鉱山に関する報告書を書いた。3人の炭坑の技術者の同僚を無くしました。現在250人近くの炭坑の作業員の遺体が出されました。また、約150人の炭坑労働者が現在閉じ込められている事を知っています。」

トルン会長は、惨劇の起こった鉱山の状況に関して次のような評価を行った。「はっきり言わねばなりませんが、この現場がおそらく最良の炭坑現場の一つと言われています。もっとひどい現場もあると。それゆえ発言します。でも我々が古い作業場所と呼ぶ、古い作業から本当に遠ざかる必要がありのです。多分こうした怠慢が生じました。」

■CHP議員から悲しい発表

炭坑の悲劇の関する実地検証に参加したCHPのマニサ県選出議員のオズグル・オゼル氏は、トルコが最大の炭坑事故に直面していると述べた。

■ひどい数

この災害で亡くなった作業員の数が350人に近づいた事を公表したオズグル議員は、「世界でも有数の、ここトルコでは最大の炭鉱事故に我々は直面しています。直接鉱山で調査を行った関係者から得た正式な情報によりますと、死亡者数は350人に近づきました」と語った。

■運び出せない遺体がある

オゼル議員は、205人の作業員の遺体が低温の倉庫で保管されていること、また坑内で搬送を待つ70の遺体がさらに見つかっているとし、さらに「これに加えて遺体には到達しましたが外に運び出せない60から70の遺体がさらにあります。この発表をする間私は心の中では血の涙を流していますが、これが本当のことです」と話した。

■保険に入っていない作業員

同議員は、炭坑には保険に入っていない、若い作業員が働いているという情報を得ていると話し、「15歳の子どもが坑内にいるという情報が我々のもとに入りました。彼の家族にコンタクトを取ろうとしています。この事故は衆目の前で起こりました。我々はこの件が政府の高官によって議論される事を望んでいます、以前に調査をするように提案しましたが、彼らは私たちの意見に注意を払いませんでした。その結果としてこのような惨事に直面することになったのです。」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:松井友紀 )
( 記事ID:33862 )