ソマ炭鉱事故、会社側逮捕者の証言
2014年05月19日付 Radikal 紙


ソマ炭鉱事件の後に逮捕された5人が裁判所での証言で鉱山でのガスの測定について言及した。このことの責任がないという者もいれば、測定結果は通常のレベルであったと主張するものもいた。

ソマ炭鉱事件の後に拘束された5人が逮捕された。容疑者たちは証言で炭鉱のガス濃度について話したことが分かった。

アル・ジャズィーラ・トルコのトゥラチ・トプ記者の伝えるところによると容疑者のうちヤルチュン・エルドアンが安全技師として勤務していたと述べ、以下のように証言した。

「私の職務は割り当てられたシフトの時間に坑道の中のガスを検知することです。この事故の前、それ以前にも坑道の中で職務として行ったガスの測定において規定外のガスの値は検知しませんでした。」

容疑者のうち技術監督者のエルタン・エルソイは炭鉱で起きた物理的故障を報告書にまとめていたと述べ問題のガスの測定で行われなければならなかったことは自身の責任ではないことを主張した。「炭鉱でガス測定器が規定値より上の濃度を示した時この状況で責任があるのは労働安全担当者だ。私にはガス測定に関するどんな責任もありません。」

容疑者の証言で頻繁にガス測定について言及されている理由は炭鉱で行われたガス測定で規定値を大幅に上回る値が測定されたためだ。

■パソコンの記録は証言を否定

アクヒサル郡共和国主席検事によって執り行われている捜査で炭鉱経営に関する過去一年間のすべての情報と書類が押収された。押収された会社のパソコン記録は事故当日と事故の2日前にガス感知器が警告したにもかかわらず対策が取られなかったことを明らかにした。この2つの警告でも一酸化炭素濃度が 50%以上であったことが判明した。これは火事が小規模であれ発生したか発生するには十分な値であったということを示す。この警告にもかかわらずどんな対策も取られることなく炭鉱での採掘は続けられた。さらには一酸化炭素の値が記録簿に記録されず操業部長によるサインがされなかったことがあきらかになっ た。

■正常な精神状態にない

逮捕され裁判にかけられている人物のうち操業部長のアクン・チェリキは証言できる精神状態でないことを明らかにしつつ以下のように述べた。
「炭鉱内でのガス濃度変化に関して、濃度を測定したセンサーとこのセンサーの測定値を追跡する職務にあった者がいる。どんなガス濃度の変化があっても職務にあたっていた者によって伝えられている。この状況は職務にあった人により評価され必要な処置がとられる。事故時に炭鉱に入って作業員の救出作業に自ら参加しました。このために命の危険にさらされました。今現在精神的にも証言をする状態ではありません。事件で私にどんな落ち度があったとも思っていません。また私が部長である操業部は常に社内や公的な監査官によって監査されています。また労働安全システムが我が社の操業においても導入されています。いかなる欠陥もありませんでした。事件の原因がなんであったのか私たちも明らかにできませんでした。」

■「保釈金による釈放」要求

アクン・チェリキの弁護士ユスフ・コチイイトは依頼人にはどんな落ち度もなかったと主張し保釈を要求した。コチイイト弁護士は依頼人の弁護で以下のように話した。
「証拠がないままに弁護をしなければならない状態にあります。依頼人との面会の際に私にした証言によれば事故の際に火事の後にガス濃度が上昇したようですが火事の前には測定されるどんなガス濃度の上昇もありませんでした。依頼人は事故時と事故前にできる限りの処置をとりました。すべての安全処置をとり救出作業に加わったのです。事件前、事故後にやらなかった安全処置はありません。事件のために依頼者にとって不利もしくは有利な証拠を集めることが不可能であったようです。出火の原因は科学的に解明できなかったようです。依頼人の証言と書類上の他の証言でも明言されているように瞬く間に燃え広がる火事だったそうです。このため依頼人には事件時にどんな落ち度もなかったと分かります。依頼人への求刑の下限は2年です。依頼人が、保釈されることを、裁判所がそれを認めないならば、司法の監視下におかれることを、裁判所が適当と判断した現物もしくは保釈金の支払いを条件に依頼人が釈放されることを要求します。」

■被害者の弁護は却下された

バシャク・イェシル弁護士は、被害者を代表して裁判に参加することを求めたが、却下された。理由としてこの要求が行われたときには取り調べが開始されていなければならないことと取り調べの際に被害者の弁護士にどんな発言権もないことが示された。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:33933 )