公式データ:石炭と亜炭炭鉱の労働者の4.2%は未成年。2,076人の「炭坑夫」は15-19歳。その大半は無登録雇用でひと月の収入は226リラ(約11,000円)…
トルコ経済政策研究財団(TEPAV) は、ソマでの悲劇と同時に問題になった未成年労働者について調査した。トルコ統計機構(TÜİK)の、すなわち国の公式データに基づき行った調査によれば、炭鉱で働く労働者のうち4.2%は未成年だった。炭鉱だけで2,076人の子供たちが働いており、これらの子供たちは15-19歳だ。炭鉱で働く子供たちのうち85.5%は無登録で働き、彼らがひと月で手にするは収入わずか226リラ(約11,000円)である。TÜİKの2012年の世帯労働力調査の元データまで遡って調査したトルコ経済政策研究財団(TEPAV)のアナリストのギュネシュ・アシュク氏は、「世帯労働力調査では15歳以下の未成年は見られません。このため今回の統計では15歳以上の状況についてのみ把握しています」と注を加えた。
■石炭の採掘作業員のうち164人は15歳
調査では、炭鉱の未成年労働者に関連して次のような数字が明らかになった:「世帯労働力調査の結果によれば、2012末以降、鉱業分野の下部構造である石炭と亜炭の採掘部門で雇用された4万9千人のうち4.2%が15-19歳であった。言い換えれば、炭鉱では2,076人の未成年労働者が働いている。公式なデータによれば、石炭と亜炭の採掘部門の労働者のうち164人が15歳、334人が16歳、274人が17歳、916人が18歳、388人が19歳である。もう一つの辛い現実は、石炭と亜炭の採掘部門で働く18歳以下のわずか14.5%だけが正式に雇用されているということだ。すなわち18歳以下の85.5%は記録がない形での雇用である。TÜİKのミクロデータによれば、未成年労働者のおおよその一月の純収入はわずか226リラ(約11,000円)程度である。18歳以上の労働者の(週の)労働時間が51時間であるのに対し、18歳以下は32時間だが、1日に換算すると6時間を超える。
鉱業部門は石炭と亜炭の採掘労働だけではない。この分野には石油と天然ガスの採掘、金属鉱物鉱業、他の鉱業や採石、そして鉱業を支えるサービス活動がある。部門全体から鉱業分野をみると、鉱業分野には11万3千人の労働者がおり、15-19歳の労働者数は5,308人である。
全鉱業部門で働く労働者のうち361人が15歳、519人が16歳、508人が17歳、2,949人が18歳、971人が19歳だ。18歳以下の労働者のうち無登録雇用の割合は鉱業部門においては47.1%で、18歳以上になると12.3%である。鉱業部門の18歳以下の労働者の一月の純収入は467リラ(約22,606円)である一方、18歳以上は1172 リラ(約56,733円)だ。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:33986 )