2頭のオスとメスのチーターの子供が捕獲されたことで、パルディーサーン公園で近くチーター繁殖計画が開始へ
【イラン班:ヘクマト・ガーセムハーニー】それぞれ「クーシュキー」と「デルバル」と命名されたオスとメス2頭のチーターの子供が捕獲されたことを受け、アジア・チーター繁殖計画が絶滅危惧動物種の保護に向けた好個のプロジェクトとして、近くテヘランのパルディーサーン公園で開始される見込みだ。
国際アジアチーター保護計画の責任者であるフーマン・ジューカール氏は、二頭の子供のチーターが捕獲されたことは最高のチャンスだとした上で、次のように述べた。
チーターは年に7日間しか、繁殖の準備が整わない。それゆえ、チーターが繁殖の準備に入った時期を見定めることが、特に重要だ。繁殖活動が成功すれば、生まれたチーターを保護地区に移す計画だ。
アジア・チーターはかつて、中東の至る所を自らの生息地としていたが、今では我が国の砂漠地帯のほんの一部にだけ、それもほんのわずかな頭数が生息しているのみだ。そしてこのわずかな数のチーターは、つねに多くの危険に直面している。例えば、過去1年間に、約14頭のチーターが様々な事故によって命を落としている。それゆえ、この希少種の保護は大きな重要性を有しているのだ。その一方で、最近になってこの動物をテヘラン・パルディーサーン公園で繁殖させ、この動物を絶滅から救うための施策が行われるようになっている。
現在イラン・チーターの主な生息地は、ヤズド州である。しかしながら絶滅の危機に瀕したこの種は、南ホラーサーン州や国立公園〔※イラン全国に26ヵ所指定〕、〔ヤズド州〕スィヤーフクーフ保護区、〔ヤズド州とケルマーン州の境に位置する〕アーリーズ狩猟禁止区、〔ヤズド州〕カールマンド・バハーデラーン保護区、その他一部の砂漠地帯で目撃されている。
環境問題の専門家によれば、現在アジア・チーターの生息を脅かしている最大の危険は、鉱山開発である。これらの地域はこの種の活動〔=鉱山開発〕にとって最適であることから、二年前から鉱物資源の採掘と輸出の許可が下りつつ、これまで採掘作業が行われてこなかった多くの鉱山の操業が、今や鉱山所有者らによって開始されつつある。そしてこの問題が、この希少種の生息を危機に陥れる可能性を拡大させているのである。というのも、鉱山開発の再開に伴って、道路の建設が増え、その結果当然のように、獲物を獲るために保護区の外に出たチーターが車にはねられて命を落とすことになるためだ。実際、1390年〔西暦2011年〕には死亡したチーターの3分の2が、交通事故によるものだったのだ。
国際アジアチーター保護計画の責任者はジャーメ・ジャム紙のインタビューに対して、人的要因がこの希少種を脅かしている最大の要因だと指摘し、「チーターの命にとって最大の脅威は、この動物の獲物の〔人間による〕密猟である。それによって〔チーターの獲る〕獲物の数が少なくなるだけでなく、〔チーター自体を狩猟する?〕密猟者が〔チーターの生息地に〕現れるようになり、この動物の生息地が危険にさらされるのだ」と語る。
同氏はさらに、「このことは、チーターが獲物を獲りに行くために各地を転々と移動し、道路を横切る際に通行している車にひかれて命を落とす原因ともなっているのだ」と付け加えている。
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( 翻訳者:8410022 )
( 記事ID:34013 )