ウクライナのトルコ系住民、避難はじめる
2014年05月29日付 Yeni Safak 紙
スラビャンスク(Slavyansk)で暮らす数多くのメステヒア・トルコ人住民が家を捨てた。住民の代表のバサトフ氏は、今日までにスラビャンスクで暮らす700人近いメステヒア・トルコ人住民が家を捨てた」と話した。
ウクライナ東部の政府軍と親ロシア分離派の間の衝突が原因で、この地で暮らす700人近いメステヒア・トルコ人が家を捨てざるを得ない状況に追い込まれた。
メステヒア・トルコ人母国協会のドネツク代表のネビジャン・バサトフ氏は、アナトリア通信へ行った説明で、今日両者の間でおきた衝突で、チェルヴォニ・マラチャル村で生活していたあるメステヒア・トルコ人住民の家が完全に使えない状態になったと述べた。
バサトフ氏は、以下のように語った。
「5月26日の衝突でも、セメネフカ村で暮らしていたメステヒア・トルコ人の二世帯の家に大砲が命中し、これらの家が完全に吹き飛ばされたことで、今日に至るまでにスラビャンスクで生活するメステヒア・トルコ人の三家族が家を失った。
昨今増加する衝突のため、人々は家の地下に隠れることで命を守っており、スラビャンスクで暮らす女性、子供、お年寄りを含む数多くのメステヒア・トルコ人がドネツクのモスクに避難している。これから自分たちがどうなるのか分からない。
すでにスラビャンスクでの生活はとても危険であり、このため メステヒア・トルコ人を含む数多くの人々が家を手放し、より安全な地域へ行った。今日までスラビャンスクで生活している700人近いメステヒア・トルコ人が、家を手放した。人々の多くはヘルソン、ロシアのロストフ、そしてアゼルバイジャンへ行った。
スラビャンスクで生活する数多くのメステヒア・トルコ人が、乏しい家計事情のため安全な所へ逃げることが出来ず、家の地下に留まっている。スラビャンスクでは日に日に衝突が激しくなっているが、家々を捨て、もっと安全な場所へ行ったメステヒア・トルコ人も、長くて1,2ヶ月しか避難先で暮らすことができない。その後は、もう一度戻らなくてはならない。ここで起きている衝突は、近いうちに終わるようには見えない。こうした時に、トルコには、スラビャンスクで生きるメステヒア・トルコ人を保護し、救いの手を差し伸べてほしい。」
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:34092 )