ギュル大統領の米国講演に、ゲズィ非難質問
2014年05月30日付 Radikal 紙

アブドゥッラー・ギュル大統領は、子息のメフメト・エムレの卒業式参列のため訪問中のハーバード大学で、「現在の地域問題と将来への展望」という公開討論会に出席した。大統領は、聴衆の一人ハーバード大学医学センターのエムレ・アルトゥンディシュ博士による約3分間もの長く、厳しい質問をうけることとなった。

アルトゥンディシュ博士が、「トルコで人々が亡くなっているのに、あなたはどうして(平気で)夜、眠っているのですか」と質問すると、会場は氷のような空気に包まれることになった。アルトゥンディシュ博士はトルコ語で質問し、質問を英語に通訳するよう何度も求める一方、「もしもトルコでこの質問をしていたら、私は逮捕されたでしょう」と話した。ギュル大統領は質問を冷静に聞いていたが、トルコ人集団から「あなたは人間ではない」という声が高く上がった。博士の質問が会場の150人ほどの聴衆に通訳された後、ギュル大統領は「あなたの発言は正しくありません。もし他の人であったなら、あなたにこうした質問はさせなかったでしょう。このような事件は他の国でもおこっています。ゲズィ公園で、まっとうな考えのもと始まった運動が、まず、適切にコントロールできなくなり、非合法組織が加わりました。これらはもちろん非常に残念です」と答えた。

■アルトゥンディシュ博士の発言

「ご存知のようにゲズィ事件の1周年です。昨年、ノーベル賞受賞者の同僚らと共にサイエンス(科学)誌に論文を寄稿しました。あなたが率いるトルコ共和国は8人を殺害し、90人にトラウマをもたらし、9人を失明させ、何千人もの人々をガス攻めにしたため、我々は抗議しました。しかしトルコでは暴力が続いています。1日に3人の女性が殺されています。4人の労働者が職場の事故で殺されました。ロボスキの虐殺では、あなたが率いる軍隊は34人を殺害しました。17人は子供でした。あなたはアンカラにいらっしゃいます。クズライでエテム・サルシュルク氏が頭に銃弾をあび射殺されました。殺人が屋外でおこっている。あなたはこのような国のトップで恥ずかしくないのですか?どうしたらここで我々に対して民主主義の嘘について話せるのですか?夜はどうやったらそんなに平気で眠れるのですか?ベルキン・エヴラン君は14才でした。あなたの首相は14歳の子供をテロリストと言っています。私の質問を通訳に訳させてください」

■ギュル大統領は質問に厳しい反発を示した

ギュルはアルトゥンディシュ博士の質問が通訳された後で、「今度は私の言うことを聞きなさい。あなたにはそのような質問をする権利はありません」と話した。アルトゥンディシュは「私はトルコで殴られたことがある」と答えた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:34099 )