13歳のM.E.君は、2か月前にシュルナク県ベイテュッシェバップ郡でテロ組織PKK(クルディスタン労働者党)によって誘拐され、北イラクにあるキャンプに参加していたが、5日夕方、テロ組織の目をかいくぐって家族の元に戻った。
6日の朝方に事態を知った警察は、M.E.君の父親の家を訪ね、彼を保護観察下においた。M.E.君は裁判所に送られ、やがて解放された。彼は検察に対して、「テロ組織から逃げてきた」と話したという。
昼頃には、郡の要人と公共機関のメンバーと共にメフメト・フェヴズィ・ドンメズ郡長がM.E.君の家を訪ね、次のように話した。
「以前M家を訪ねたときは、M君がいなくなって嘆き悲しんでいるお母様を慰めるために来ましたが、しかし今日はM君が無事戻り、この喜びを分かち合うために来ているのです。早くすべての子供たちが戻ってほしいし、お母様方が涙を流さないときが来てほしい。すべての子供たちの母たちが安心しますように。早く子供たちが戻りますように。私たちが望むことはこれのみです。人々が望むことは平和が来ること。母たちはもう泣きたくない」
郡長は、「和平プロセスを人々は大いに支持していた」と述べ、「尊敬するわれらが首相の始めた和平プロセス、及び衝突回避政策というものがあります。これらが続けば和平が訪れると信じています。この地域、また人々について言えることは、ここに暮らす人々はみな和平を求めています。平和を求めているのです」
ドンメズ郡長が話す中、M.E.君も隣に呼ばれ、郡長は彼の背中をさすりながら頭を優しくなでた。彼も微笑みながらそれにこたえていた。
M.E.君の母ネスィバ・エルダルさんも、これ以上母親たちが悲しむことが起こって欲しくないと話した。「早く和平が実現してほしい。今日は本当に幸せです。お母さんたち全員が早く安心することを望んでいます」
一方、ハッキャリ県ユクセコヴァ郡にある一軒の家で行われた捜索活動の際、山に誘拐されようとしたところを救出された2人の女の子の母親らは、ディヤルバクルで誘拐反対のデモに参加していたが、ユクセコヴァにヘリコプターで送りとどけてもらった。
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( 翻訳者:今城尚彦 )
( 記事ID:34198 )