セルチュク大学殺人事件背景明らかに―女性問題
2014年06月06日付 Hurriyet 紙


コンヤのセルチュク大学の教員のアフメトG.教授がジェラレッティン・オズチュルク准教授の喉元を刺し、殺害した背景に「女性問題」が発覚した。アフメトG.教授は設置された当直裁判所で逮捕された。2人の教員と関係があったとされる秘書のアスマン・Sさんは保護観察を条件に逮捕されずに裁判を受けるため釈放された。

セルチュク大学に衝撃が走った恐ろしい殺人事件で、全ては2人の教員が同じ女性に好意を抱いたことから始まった。工学部のH.G.学部長の夫で、化学工学科のアフメトG.専攻主任は下請会社の社員で学科の秘書をしていた35歳のアスマン・Sさんに好意を抱いた。結婚していた35歳の秘書、アスマン・Sさんは、供述によると環境工学科の教員、ジェラレッティン・オズデミル准教授ともお互いに恋愛感情を持っていたという。

■殺人の原因は嫉妬心

H.G.学部長の夫で、一人の子供の父親である55歳のアフメト・G教授と、妻と6カ月前に離婚した2児の父親である42歳のジェラレッティン・オズデミル准教授の間で、同じ女性への好意から生まれた敵対関係は憎しみに変わった。

供述によると秘書のアスマン・Sさんは、アフメト・G教授の妻で工学部のH.G.学部長に知られることを恐れ、アフメト・G教授と距離を置き始めた。化学工学科の秘書であったアスマンS.さんは2週間前に工学部の要請でこの職場を離れ、観光学部に異動になった。アスマン・Sさんが最近ジェラレッティン・オズデミル准教授と親密な関係になり始めたのを見たアフメト・G教授はこれを受け入れられず、嫉妬心に駆られた。こうして2人の教員の間に憎しみが生まれた。

事件当日もアフメト・G教授の部屋に入ったジェラレッティン・オズデミル准教授と口論している時に自制心を失い、喉元と体をナイフで刺して殺害した。殺害の2日後の昨日、大学の居室で血まみれの状態で遺体で見つかったジェラレッティン・オズデミル准教授の殺害容疑でアフメト・G教授が逮捕された。

■定年退職届を提出

アフメト・G教授は殺害後、家に帰らず、定年退職届を提出したとされ、警察での取り調べでの供述によると殺害を認めたという。アフメト・G教授はジェラレッティン・オズデミル准教授と同じ女性に好意を抱いたことから口論が始まったと語り、このことを家族や第三者に聞かれることを恐れて殺害したと供述した。アフメト・G教授は好意を抱いた女性も大学の担当学部で秘書をしていたアスマン・Sさんだと話した。

■8万リラを要求したとの供述

妻との口論の末、事件を起こした月曜日以来ホテルに滞在していたアフメト・G教授はアスマン・Sさんをそこへ呼び、全てを話したとされる。アフメト・G教授は現金が尽きており、以前定期的に金銭を渡していたアスマン・Sさんに8万リラを要求していたことが分かった。

■女性秘書も逮捕

事件に関する取り調べを進める警察は容疑者のアフメトG.教授と殺害されたジェラレッティン・オズデミル准教授と恋愛関係にあったとされる秘書のアスマン ・Sさんを逮捕した。既婚で下請会社の社員である秘書のアスマン・Sさんは2人の教員の間に挟まれており、本人は殺人事件と無関係だと主張していることが分かった。

一方、殺人の容疑者アフメト・G教授の妻で工学部のH.G.学部長も取り調べに応じるよう求められた。H.G.学部長の供述では夫の浮気を知らなかったと話していることが分かった。アフメト・G教授と秘書のアスマン・Sさんの身柄は取り調べが終わった後、裁判所に移されると発表された。

■部屋の鍵は土に埋められているのが見つかった

アフメト・G教授の供述では事件を起こした後、施錠したジェラレッティン・オズデミル准教授の部屋の鍵をセルチュク大学アラアッディン・カイクバードキャンパスに埋めており、鍵は供述通りの場所で発見された。容疑者のナイフと血の付いたシャツは捨てたと供述しているサカリヤ地区のゴミ箱では見つからなかった。アフメト・G教授は事件の後、定年退職届を提出したと分かった。

■大学本部も調査を開始

セルチュク大学本部も事件の後、調査を始めたと発表した。事件は個人的なものであり、大学の組織に影響を与えてはならないとの発言があった会見では次のようなことが述べられた。

「2014年6月5日に起こった悲惨な事件で工学部環境工学科の教員、ジェラレッティン・オズデミル准教授が亡くなった後、大学本部でも独自の調査を始めた。皆さんにお伝えしたいのは、私たちの大学は近代的な原理のもと、普遍的な教育機関の一つとして活動しているということだ。個人的と言えるこの悲惨な事件が科学、文化、社会、スポーツ分野における様々な功績を誇る私たちの大学の組織としての実体に影響を与えてはならないということ強調したい。子供をセルチュク大学に通わせる家庭がトルコにも世界の多くの国にも何万世帯もあるということを忘れてはならない。この種の悲惨な事件が2度と起きないよう願い、遺族をはじめ、私たちの大学の全ての関係者にお悔やみ申し上げます」

■逮捕

セルチュク大学のジェラレッティン・オズデミル准教授をナイフで刺して殺害したとされるアフメトG.教授が逮捕された。検察によって出頭を求められたアフメトG.教授とアスマンS.さんは逮捕請求により当直裁判所に出頭した。容疑者のうちアフメト・G教授は逮捕され、アスマン・Sさんは保護観察処分となった。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:34210 )