イスティクラル通りで、イスタンブル第三空港反対デモ
2014年06月08日付 Radikal 紙
エルドアン首相が6月7日に着工式に参加したイスタンブル第三空港の建設に反対をする「クゼイ・オルマンラル・サヴンマス(北部森林保護)」という団体がイスティクラール通りでデモを行った。ガラタサライ広場では機動隊に行く手を阻まれ、一時緊張が走った。
自然破壊につながるとして第三空港建設に反対する目的で「北部森林保護団体」の約200人がベイオウル・テュネル広場に集合しデモを行い、またCHP(共和人民党)国会議員であるセズギン・タンルクル氏、メルダ・オヌル氏、アイクト・エルドードゥ氏もこの団体を支持した。「第三空港は資源の新たな破壊」と書かれたプラカードを持ち、タクスィム広場に向かって行進をした。行進では、木のコスチュームを身にまとったグループが先頭を歩き注目を集めた。また途中、デモ隊の一部が通り沿いにある建物の2階から「自然の、人々の、生活の敵 レジョプ(ジョプ=警官)・タズイク(=強要、脅迫)・ガズ(=(催涙)ガス)ドアン」(訳者註:エルドアン首相の名を捩ったもの。ゲズィ事件でも多用)と書かれたプラカードを吊るした。そのカードは短時間吊るされていたが、吊るした人々が撤去した。
■デモ行進の許可下りず
「これはまだ序の口だ、戦いを続行」、「黙っているな、黙っていたら大地は全部アスファルトになってしまう」といったスローガンを掲げたグループは、ガラタサライ広場において放水車と機動隊によって行く手を阻まれた。警官はデモ隊に対しメガフォンを用い、それ以上進むことはできないと伝えた。CHP所属国会議員も警察幹部と話し合い、デモ隊がフランス領事館まで行進することを許可するよう求めた。
話し合いの最中にも、木のコスチュームを身にまとったデモ隊が進もうとした際、機動隊とデモ隊の間に緊張が走った。車椅子のデモ参加者も放水車の前に進み、放水車に向かってスローガンを叫んだ。
■どよめき起きる
また、通行人が暴言を吐いたことから一部のデモ隊とその人との間で喧嘩が起きた。他のデモ隊が仲裁したため大きな喧嘩とはならなかった。話し合い交渉でも許可が得られなかったため、「北部森林保護団体」を代表して俳優であるエロル・ババオール氏が機動隊のバリケードの前で、マスコミ向け声明を読み上げた。内容は次のとおりである。「イスタンブル市民よ、聞いてくれ。略奪者の輩は、大規模に森や農地を荒らし、最悪な干ばつの脅威をもたらし、最も大きな動物虐待を擁護するような最もいかがわしいプロジェクトを、つまり建設費2200万ユーロ(約30億円)の第三空港建設という不当利益をむさぼる行為を始めた。サッカー場2万個の広さがある森の70種以上の動物、数え切れない程の特有の植物、イスタンブルに命を与える水源、最後の農地が略奪者の輩の利益のために脅かされているのだ。北の森ではブルドーザーが騒音を立てながら、あなたを、呼吸を、子供たちを、そしてその未来を捻り潰すための行動に移った。最初に木々を、そして鳥達を、その後あなたの住んでいる地域を、更にはあなたの子供たちを・・・。」この声明を発表した後、デモ隊は解散した。
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( 翻訳者:入口 愛 )
( 記事ID:34232 )