テヘラン金曜礼拝導師、格差を縮める必要性を強調
2014年06月07日付 Mardomsalari 紙


 テヘラン臨時金曜礼拝導師は、

もし罪が秘密裏に行われ、人々もそれに気がつかないのであるならば、そのことで責任を負うべき者はどこにもいない。私たちもこのことに責任はなく、また〔罪が犯されているのかどうかも分からないのに、〕それについて調査をする権限もない。ある殿方が自宅で何をしていようと、私やあなたには関係のないことだ。

しかしもし罪が公然と行われ、社会全体に影響を及ぼしている〔のに、それを見過ごす〕のなら、その場合には全員に罪がある。このことで罪を根絶するための必要な対策を講じなかったとしたら、全員に罪と責任が生じる。

 と述べた。

 イラン学生通信の報道によると、アーヤトッラー・モヴァッヘディー=ケルマーニーはテヘラン金曜礼拝での説教で、5+1との交渉について触れ、「最高指導者は、西洋への関心が生まれてはならないということ、経済問題の解決には国の内なる可能性に注目すべきであるということを考えておられる」と指摘、次のように続けた。

皆が注意しなければならないのは、浪費を控えよ、浪費を防げ、ということである。国の責任者たちは、今職場にある備品だけで満足すべきである。新たな備品や儀礼は要らない。

 テヘラン臨時金曜礼拝導師は、「富める者たちも、貧しい者たちに対して特別の援助を行うべきだ」とした上で、「富める者たちが知らなければならないのは、自分たちの所有している財産は、貧しい者たちの財産の一部だということである。〔‥‥〕総じて、階級格差は極めて危険であり、この格差を縮めることが必要だ」と指摘した。

 モヴァッヘディー=ケルマーニー師はさらに、次のように述べた。

政府も国会も、特に国会はそのための一歩を踏み出すべきだ。現在、〔人々の得ている〕賃金・報酬には驚くほどの格差が存在する。大変な賃金・報酬を得ている者がいるかと思えば、賃金・報酬の極めて低い人たちもいる。どちらも同じ人間であり、同じく出費があるというのに、である。

この格差を縮めなければならない。もちろん、そのための一歩はまず、明らかに国会が踏み出すべきであり、そのための真剣で革命的な決断が必要だ。国の予算全体を《大物たち》が飲み尽くし、私たちには予算がないといって泣き寝入りするようなことがあってはならない。

 同師はさらに、

もちろん、インフレ分を補うために、例えばインフレが20%の場合は、賃金・報酬を20%上乗せしよう、といったことが言われてきた。もし誰かの賃金・報酬が1千トマーン〔※日本円で約30万円〕の場合、200万トマーン〔約6万円〕を〔上乗せして〕その人にあげよう。その人の賃金・報酬が100万トマーン〔約3万円〕の場合は、その人には20万トマーン〔6千円〕を上乗せしよう、というわけだ。しかし、100万トマーンの賃金の人が生活苦に喘いでいるときに、これっぱかりのお金を彼の賃金に上乗して、果たしてこれで公正と言えるのだろうか。

もちろん、政府には法律というものがあり、法律に基づいて動かなければならない。この問題こそ、国会が注目して、インフレを相殺するための何らかの計画を立てて、こうした問題が起きないようにするべきケースだろう。なぜなら、この問題は〔初代イマーム・〕アリーの正義に適うものではないからだ。

 と続けた。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:34283 )