イラク脱出のトルコ人労働者、さらに113人空路避難
2014年06月14日付 Milliyet 紙
イラク内の危険地域の一つであるナジャフに暮らすトルコ人労働者113名が、勤務先企業のチャーターした航空機でトルコ国内に避難した。ビザ期限が超過していた60名に関しても、バグダード大使館の介入により特例的に放免された。
外務省イラク危機対応室からは次のような発表がなされている。
■(ダーイシュの)攻勢は急速に拡大
「イラクにおける安全状況は、わずかな改善も保証されない状態となっており、モースル、キルクーク、セラハティン、ディヤラ、アンバル、そしてバグダードなどの県をはじめ、国内の多くの地域で、程度に違いはあれ、衝突が起きているとの情報が伝わっている。一方、国内状況は刻々と変化し、衝突が急速に拡大する可能性もあるとみられている。
■できるかぎり早く避難を
この枠組みで、トルコ外務省は、6月13日に発表した治安に関する発表の内容は有効なままであるとし、必要と考えられる場合には発表内容を更新していく。
またこれに関連して、モースル、キルクーク、サラハッティン、ディヤラ、アンバル、バグダードにいるトルコ国民は身の安全の観点からあらゆる状況に注意を払い、一刻も早く上記の各県から避難し、これらの県への渡航を取りやめることを強く推奨する。
■航空路線は運休せず
イラクから空路による避難を望むトルコ国民が被害を受けないよう、トルコ航空はトルコで祝日となる今日(6月14日)も、運航を継続する旨を発表した。トルコ航空の発表では、バグダード空港、バスラ空港、ナジャフ空港、スレイマニイェ空港、アルビル空港からスケジュール通りに運航が継続されること が明らかになっている。
■人質帰国に向け取り組みつづく
イラクで6月11日から現在まで身柄を拘束されているモースル総領事館職員とモースルのゲヤラ郡で拘束された31名のトルコ人運転手の一刻も早い無事な帰国に向け、必要なあらゆる取り組みを慎重に続けている。
■ナジャフから労働者113名が避難
ナジャフから113名の労働者がトルコに帰国するために、関係企業は航空機をチャーターし、必要な着陸許可をイラク当局から取得したとのことだ。労働者のう ち60名にビザ期限超過があり、罰金を支払う必要性があったが、バグダートのトルコ大使館とトルコ政府の介入の結果、特例として放免されることとなり、トルコ人労働者らのトルコへの帰国が確保された。
危機管理センターでは、トルコ外務省や関係する他の機関の職員らが活動を続けており、イラク国内の状況や同国内のトルコ国民に関して外務省に寄せられた全ての問い合わせ・要望に、入手されている情報に照らして回答している。
また領事館コールセンターに寄せられた照会は、同時に危機センターに案内されるようになっている。」
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:34309 )