「ジュネーブ合意前の状況に戻ることはないだろう」:大統領、当選1周年記念日で(2)
2014年06月15日付 Iran 紙
大統領は、公的機関が党派的な動きを見せてはならないと強調した上で、〔‥‥〕
〔政府を〕支持する者であれ、反対する者であれ、批判をする者であれ、私が彼らに求めたいのは、自身の保有する新聞ないしメディアを通じて、自身の所属するグループや党の名の下で、批判をしてほしい、〔公的な目的とは〕別の目的のために公金を利用しないでほしい、ということである。私は大統領として、こうした状況〔※国営放送や軍などの公的機関が、公的な立場を忘れて政府批判に走っているような状況〕について、これまで何も口にしてこなかったが、しかし自らの法的義務にもとづき、これからはこうしたことについても話していくつもりだ。
と述べた。
同師は疑問となる点を明らかにしたり、よりよい方法を示したりするために、政府を批判することは受け入れ可能だとしつつ、
政府という車の動きを妨害したり、停車させようとするのは、相応しいこととは言えない。もちろん、政府も外野の騒動にかかずらうつもりはない。憲法が政府に対して指定している本来の仕事の遂行に、努力していく。
と強調した。
〔‥‥〕
■ 核交渉の妥結も雇用問題解決の一方法
「一部の《憂国の士》〔※〕と行った会見の中で、核交渉の妥結が実現されても、失業者の群れにとっていいことはなく、階級間格差が広がるだけだとの認識を、彼らは示していたが、これについてどう思うか」とのロサンジェルス・タイムズ紙記者の質問に対し、ロウハーニー大統領は、核交渉の妥結は雇用問題解決の一つの方法にすぎないと述べ、もし制裁が解除されれば、資金の循環はより滑らかになるだろうと指摘、そのうえで、失業問題は〔失業者に〕資金を貸せば解決するようなものではなく、経済成長が必要だと強調した。
※訳注:イラン核問題をめぐってイランと5+1諸国との間で行われている交渉に批判の声をあげている強硬派のこと。彼らは最近、「われわれは憂えている」と題されたシンポジウムを開催し、ロウハーニー政権の外交政策を痛烈に非難している。
大統領はさらに、もし失業問題の解決と景気の上昇を望むのなら、そのための方法は投資とテクノロジーであると指摘し、「もちろん、制裁が解除されなければ、失業問題を解決させられないと言うつもりはない。雇用創出のためには、制裁を終わらせなければならないと言うつもりもない。しかし制裁を終わらせることが、雇用の一助となり得ることは事実だ」と語った。
大統領はさらに、「交渉が妥結してお金持ちになるのは、一部だけだなどと言う人がいるが、こうした主張は誤った悲観論にすぎず、こうした悲観論が我が国を後進的なままにしているのだ」と指摘した。
大統領はそのうえで、「われわれは投資家を信用すべきだ。金持ちになるのは一部で、それ以外はそうではない、といった議論は、〔階級間の〕対立を大きくさせるだけだ。それは、〔イランが〕投資家に十分な安全を与えていない〔かのような印象を与えている〕〔‥‥〕」と述べた。
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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:34368 )