■イエメン:経済危機悪化への警告
【サナア:ジャマール・ムハンマド】
おととい(23日)、援助資金供与者の義務と相互責任に対する共通の枠組みを協議する会議が、イエメン政府と国際復興開発銀行(世界銀行)および湾岸協力会議代表者の共同主催によってサナアで開催された。会議では、前例のないイエメンの金融経済危機と、その深刻な影響についての話題で持ちきりだった。
最も深刻な警告はイエメンの世界銀行事務局長ワーイル・ザックート氏から出された。同氏は「警鐘が大きく鳴らされている。イエメン国民がもうこれ以上我慢できないくらいの段階まで達してしまった」と述べた。そして、「今日イエメンが直面している最も重要な課題は、経済や金融を安定させ、財政赤字の拡大を制御することだ」と表明し、イエメン国民が、燃料入手や継続する停電に悩まされていることを指摘した。
ザックート氏は、深刻化する金融危機などの危険を回避するために、迅速な一連の計画及び措置を実施するよう政府に促すと同時に、「この措置を迅速に行わなければ、経済的および政治的への他の悪影響を及ぼすことに繋がる」と警戒した。同氏はイエメン政府に、金融総合改革と予算不均衡への対処ための包括的プログラムの透明化に期待を表明した。このプログラムは、最も改革の影響を受ける貧困層の保護を考慮に入れたメカニズムを含むものである。
その中でザックート氏は、「イエメン国民を待ち受けている多大な困難と大きな課題」を指摘し、「金融情勢に対処するために取られるいかなる措置に対して、世界銀行はイエメン政府と国民を支援する準備をしている。同様に世界銀行は、政府が予算問題に積極的に取り組み、貧困層の保護することを支援するつもりである」と強調した。
また、湾岸協力会議のイエメン代表者であるサアド・アリーフィ氏は、「イエメンの経済問題は過去数日間に多くの要因が重なりあい、エスカレートする傾向にある。その最も顕著なものが、電力供給や石油パイプラインへの攻撃という犯罪が相変わらず継続していること、また日常の混乱の激化に至っている燃料の緊急の供給危機に対して責任をもたない政治のあり方であることを指摘した。
(後略)
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( 翻訳者:後藤悠紀子 )
( 記事ID:34452 )