アンタリヤで山火事、ホテル4軒など焼ける
2014年06月28日付 Milliyet 紙


14時30分ごろ、アンタルヤ県クムルジャ郡の観光地アドラサンにあるインジェボユン地区のアカマツ群生区域で発生した山火事は、猛スピードで拡大し、4時間後にはホテルやペンションなどがある地域にまで迫った。この山火事による死者は出ていないが、ホテル4軒と土産物店、レストランが焼けた。この山火事を受け、周囲のペンションに宿泊していた観光客らは施設から避難。広範囲に影響した山火事は発生から16時間半後に消し止められたが、125ヘクタールの森林地区が灰と化した。無残な光景は日が昇るとよりはっきりと見ることができた。イスマイル・ウズメズ森林局長は、火災の原因はピクニックに訪れた人々によるものと推測していると述べた。

14時30分ごろ、アンタルヤ県クムルジャ群の観光地アドラサンのインジェボユン地区のアカマツが群生区域で発生した山火事は、猛スピードで拡大し100ヘクタール以上の地域に被害を及ぼしていると報じられた。

アンタルヤ県、ムーラ県、ウスパルタ県から集まった消防隊員が消火活動を行ったが、風の影響で火が広がった。日が沈むと航空消火活動が中止され、消防隊員らは地上からの消火にあたった。消防隊の懸命な活動にも関わらず、火が消し止められたのは翌朝7時を迎えたころだった。16時間半続いた火災で125ヘクタールの森林地帯が灰と化した。消防隊の冷却活動が続いている。

■風に煽られ急速に拡大

風の影響を受け急速に広まる山火事に対し、初段階ではアンタルヤ市、クムルジャ市、フィニケ市、ケメル市の森林管理職員100名が消防車15台、タンク車5台を用いて地上から消火活動を始めた。しかし火事が拡大傾向を見せ始めるとアンタルヤ県からヘリコプター2機、消火航空機1機が消火活動に投入された。その後ムーラ県マルマリス市、フェティイェ市の航空隊員らも加わり、消火活動はヘリ7機、飛行機2機で行われた。国立公園指定地区内の山火事発生地域は急勾配で、消火活動を強化してもなお、風の影響を受けて火事はさらに拡大を続けた。

17時ごろになるとアンタルヤ気象局気象予測センターが、夜にかけ風向きが南西から北西に変わり、それに伴い消火活動が困難になるだろうと伝えた。現地の観光施設から約2キロ離れた丘にまで迫った山火事は、17時15分ごろ風向きが北西に変わると同時に進路を海岸方面に変更。17時30分ごろに現地のホテルやペンションでは避難が始まった。

■火に囲まれる

この山火事は17時45分ごろに海沿いのペンションやホテル、レストランなどの施設にまで到達。ミタフ・ホテル、ジジ・ババ・ホテル、エレンレル・ホテル、オン・ホテルと土産物屋、レストランを取り囲んだ。これらの施設にいた国内外からの観光客らは叫び声を上げながら避難。現地を覆った濃い煙は呼吸すらも困難にした。またあるペンションのオーナーが「英国人観光客2名が部屋に残っている。避難できなかった」と叫んだことでパニックが起きたという。

施設に滞在していたほかの観光客が、ペンション内客室に残っていた英国人観光客を外に連れ出したようだ。ホテル4軒、土産物屋、レストランは炎に包まれた。レストラン内のガスボンベは、一部は従業員によって運び出されたが、残ったガスボンベは次々に爆発。この爆発による死者は出ていないが、火事場での恐怖を煽った。

■ピクニック客が原因

火災の深刻さを受けて現場へ来たイスマイル・ウズメズ森林局長は次のように語った。
「ご承知の通り、本日(27日)13時半にピクニックエリアと呼ぶ場所で、おそらくはピクニック客が原因と思われる火災が発生し、森林地帯へ飛び火した。上の方にピクニックが行われる平地があるが、火災の発生場所がそこなので、ピクニック客が原因だろうと推察している。13時半以降、我々は現場にはいなかったが、炎を消しとめようと努力がなされている。通報と同時にヘリ6機と消火航空機2機を投入したが、1時間に50キロの強風が障害となった。航空機は風に直接影響を受ける。また地上では、2台のブルドーザーを始めとし、消防車25台、水タンク10台、そして40近くの消火機器を投入した。しかし、火が消し止められようとしたとき、突然風向きが変わった」

■危機一髪でバイクを救助

あるペンションの前に駐車されていたバイク(ナンバー07 EYV 90)の周囲にも炎が近づいたが持ち主が見当たらずロックもかけられていたため、炎をバイクから退けるのにも手間を要した。消防隊員が水や消火泡をかけて炎がバイクに近づくのを防ぐ間に、スプリンクラーの水圧で停車中のバイクを押し倒し炎から遠ざけたという。

■視界遮る煙

アンタルヤ県森林局のムスタファ・トゥルク局長は、消火活動は今も厳重な体制で続いていると語る。現場では森林管理職員250名、消防車40台、タンク車10台が地上から、そしてヘリ7機、航空機2機が空から消火活動を行っているという。トゥルク局長は、「山火事は非常に広範囲に影響を及ぼしています。現場は急勾配で、風も強いので、消火活動に障りが出ています。煙もかなり濃く、消防隊員らは視界も見えない状況ですが、懸命に炎と闘っています」と述べた。

同局長は、いくつかの観光施設が延焼したものの、現在のところ唯一の良い知らせとして死者は出ていないと強調した。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:34499 )