トルコ国境でISISとYPG衝突
2014年07月03日付 Milliyet 紙

ISISとPKK(クルディスタン労働者党)のシリア支部であるYPG(訳注:正確にはシリア支部ともいえるPYDの武装組織)の間で激しい衝突が起きている。衝突はトルコの国境沿いのジャラーブルス町とコバーニー地区で現在も続いている。

シリアのアレッポ県にあるトルコ国境の町、ジャラーブルスとコバーニー地区にて、イラク・シリア・イスラム国家(ISIS)とYPGが熾烈な闘争を繰り広げている。

■YPG側は20人が亡くなった

ISISの手中にあるジャラーブルス町とPKKのシリア支部であるPYD(民主統一党:シリアのクルド系政党)が治めているゾル・マアル村周辺で衝突は起きている。この地域の「アル・ジャズィーラ」の情報によると、昨日一日中続いた衝突で20人のYPG党員が殺された。

■コバーニー地区では30人のISIS民兵が亡くなった

ISISは当地域へイラクで押収した装甲車とミサイルを送った。フラト通信社によるとPYDが自治を宣言しているコバーニー地区においても衝突が起こっている。通信社は、地区の闘争で30人のISIS民兵が殺されたと伝えた。YPGはPKKのシリア支部であるPYDの武装組織として知られている。

■クルド人に対し降参の呼びかけがなされた

少し前に、アレッポ北部でトルクメンの村々に行った軍事作戦で成功を収めたとされるISISは通達をだし、国境沿いにあるクルド人地域を引き渡すよう呼びかけた。
イラクで始まった衝突の後、2千人以上のメンバーをこの国へ送ったシリアのISIS組織は、今週新たにシリア前線に集結し始めた。

■国境線は事実上消滅

ヌスラ前線と他の対立グループは週末にシリアのデイル・エズ・ゾル県にあり、イラク国境に位置するアブ・カマル町でISISメンバーと闘争を始めた。
ISISは6月10日にムスルを陥落させた後、ユーフラテス川とチグリス川流域で影響力をかなり強め、シリアとイラク間の国境を事実上消滅させた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:足利阿紀 )
( 記事ID:34557 )