トルコからイラクへガソリン「輸出」
2014年07月14日付 Milliyet 紙


サラフィー主義組織のイラク・シリア・イスラーム国(ISIS)が、モースルにあるバイジ製油所を掌握した後、イラク国内では石油危機が発生した。この危機の解決策として、北イラク・クルド人自治政府はトルコに石油の輸送を要請し、北イラクへの石油輸送が始まった。

サラフィー主義組織のイラク・シリア・イスラーム国(ISIS)がまずイラクのモースルを掌握し、その後他の地域にも勢力を拡大したことは、イラク国内における深刻な問題の原因となった。まず、モースルにいるトルクメン人たちのモースル脱出が起き、今は国内で石油危機が発生している。最大収容量32万トンで国内最大の製油所であるバイジ製油所がISISによって掌握された後、国内に深刻な石油問題がもたらされた。この解決策を模索する北イラク・クルド人自治政府のマスード・バルザーニー議長は、直ちにネチルヴァン・バルザーニー氏をトルコに送った。2014年6月28日にアンカラを訪れたバルザーニー氏は、エルドアン首相とこの問題について話し合い、トルコからより多くの石油が輸送されるようエルドアン首相に要請した。

■160台のタンクローリー

バルザーニー氏とエルドアン首相の間で行われた会談において、タネル・ユルドゥズ・エネルギー天然資源大臣は石油危機への支援を求められたことを認め、「トルコの現在の状況として、一日あたり9000トン、タンクローリー360台分を輸送している。しかし、更に一日あたり4000トン程度、これはタンクローリー約160台分の量となるが、これほどの容量の増加が公式に我々に要請された」と述べた。

■ハブル国境門から石油輸送始まる

ISISの攻撃を受けてバイジ製油所が使用不可能となった後、北イラク・クルド人自治政府は国内で発生した石油危機の解決策としてトルコから石油輸送を要請。これに前向きな結果を得て、石油輸送が始まった。以前に原油輸送を行っていた企業が、一部のタンクローリーを石油輸送に回した。

■状況は一変

イスケンデルンでタンクローリーに積載された石油は、シュルナク県スィロピ郡近郊にあるハブル国境門を通って北イラクに輸送され始めた。まず150台のタンクローリーによる石油輸送は、就業時間中ハブルで反対側に渡る。過去にはイラクがトルコに石油輸出を行っていたが、いま状況は真逆となった。すでにトルコは北イラクへの石油輸送を始めている。石油輸送を行うタンクローリー運転手は、イスケンデルンで石油を積載し、ハブル国境門を通って北イラクの都市アルビルに輸送すると話している。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:34699 )