シュルナクのスィロピ郡キョスレリ村を、テロのために21年前にやむを得ず去り、数十年ぶりに帰村したアッシリア教会教徒は、居住の準備を行うために建物を建て始めた。道路、水、電気のようなインフラ設備が整うために国からの支援を期待するアッシリア教会教徒は、その土地の地権をも自分たちに与えるように求めた。
ヨーロッパの様々な国に住むアッシリア教会教徒は、21年間切望してきた土地に帰り、廃れた村を復興させ始めた。村を再建して住むことを望むアッシリア教会教徒たちは、帰村する家族の数が次第に増えるであろうと信じている。帰村のために機関から十分な支援を受けなかったとするアッシリア教会教徒たちは、村で自力で作業を始めた。村にある廃れた診療所を再開させ、そこに住むアッシリア教会教徒たちは、やってきた客たちをもここでもてなしている。古い診療所で日中にくつろぐために滞在する彼らは、夜は診療所の屋根に広げた寝床で寝ている。スィロピ郡からトラクターで村に運んだ建築資材と、建築技師とともに4つの家の建築を始めた彼らは、廃墟の状態にある家々をも建て直すことを計画している。
■国の支援を期待している
21年前に退去を余儀なくされ、今回キョスレリ村に帰ったドイツから2人、ベルギーから2人をはじめとして、計4人のアッシリア教会教徒のうちの1人、イフサン・サクマン氏は、国の無関心さを非難し、以下のように語った。
「ベルギーから村へ帰るために来た。家を作るためにだ。4件の家を作っている。しかし私たちには問題がある。村の道路、水道、電気が無い。国は私たちに支援をしなかった。国は戻って来たら私たちになんでも与えると言っていた。これらの家々を作っているが、水が無い。電気が無いために順調に作業できない。どうか、支援してほしい。夜には家の屋根で寝ている。時々ヨーロッパから娘や子供たちがやって来る。彼らはここで寝ている。彼らは水も何も無いことを見て、数日留まってはまた帰っていく。ここの不足が解消すれば、若者たちは帰ってくるだろう。」
■地権付きの土地は他人の名義に変更され登録されたようだ
アッシリア教会教徒たちのうち、メフメト・オヌク氏は、村における地権付きの土地のうち、国外滞在中に他人の名義に変更され登録されたとし、以下のように話した。
「これは重大な問題である。また村の水が10年前スィロピ郡によって他の地に公的に売られたことは、もうひとつの問題である。というのも、我々は現在水を得るために努力しており、折衝しているが、全く得られていない。こうした他の問題もある。ここに安全性の欠如、兵士の不在、彼らが安全性を確保する部署が無いことなど、この類の問題の解消も望んでいる。」
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( 翻訳者:鈴木歩実 )
( 記事ID:34708 )