シリア難民イスタンブルで物乞いに緊急対策―イスタンブル知事
2014年07月15日付 Milliyet 紙
イスタンブルのヒュセイン・アヴ二・ムトゥル県知事は町で物乞いをしながら路上生活をしているシリア難民に関して「短期間のうちにしっかりした新しい対策をとる」と述べた。
ムトゥル知事はイスタンブルに住んでいる他のシリア人も物乞いをする人々を不快に感じていると述べ、「シリア人代表者らは私たちを訪れ『彼らは私たちのここでのシリア人難民としてのイメージを傷つけている』と言っています」と話した。
県調整委員会2014年度第二期会議がイスタンブルのヒュセイン・アヴ二・ムトゥル県知事が議長を務めて行われた。イスタンブル県知事府のヴァタン通りにある支所で行われた会議で、イスタンブルのいくつかの郡の郡知事、公共組織と組織の上層部の担当者たちと県の公共組織の性格を持つ労働組織、商工会議所、関連する組織の代表者が参加した。
会議の始まりにスピーチをしたムトゥル知事はイスタンブルで続けられている1026の投資プロジェクトがあると述べた。2014年のために非常に重要な支出があることを強調したムトゥルは「88億2900万の、国家予算と地方自治体から割り当てられた重要な財源があります。我々の目的はこの資金をイスタンブル市民への投資に転換することです。その迅速な完了を可能とするため官僚はしっかりと職務を追求しなければなりません。いまだに入札が終了していないため開始することができない多くのプロジェクトがあります。着手できていないものにできる限り早く取りかかり、かつ現在の支出の利用割合を高めて我々の支出を投資へと転じることは、組織の統括者として、私たちの他の多くの重要な仕事と同様に重要な仕事のうちの一つです」と話した。
イスタンブルで2014年に建設を継続している投資に関し話し合われた会議において、関連する公共組織と組織の担当者たちが事業に関する情報を提供した。
■シリア人難民たち
ヒュセイン・アヴ二・ムトゥル知事は、会議の終わりにNGOの代表者に約束しつつ質問に答えた。消費者組合会長レヴェント・キュチュク氏は、イスタンブルに暮らすシリア難民の問題を引き合いに出し、ムトゥル知事に「イスタンブルでは日々増加しているシリア難民の問題があります。様々な都市で一連の問題が起きています。物乞いをし、橋げたの下で暮らしているシリア人を保護するための対策を講じるという名目の集団的なキャンプを考えていますか?」という形で質問した。
■「イスタンブルには6万7千人のシリア難民がいる。」
ムトゥル知事は以下のような返答をした:
「今我が国には社会的立場を考えて避難民、一時避難民といった形容詞を用いないかなりの規模のシリアの人々がいます。我々は彼らがイスタンブルのどこに住んでいるのか、どのように生活しているのか、教育状況はどうか、というような様々な情報を記録しています。現在イスタンブルには6万7千人のシリア難民がいます。これ以上の数字になることはありません。最近三か月内でこの数字は変わっていません。」
■「もうすぐより良い結果を得られる取り組みを始めます。」
イスタンブルにおいて特に経済的により恵まれていて、職に就いていて自立することができるシリア人がより多いと述べたムトゥルは、以下のように続けた:
「イスタンブルにおいて中流で、教育レベルがより高い層があります。しかしながら全ての人がこのようではありません。特に私たち全員を悲しませ手を煩わせる路上で物乞いをして生活しようとする、町の広場や路地など様々な場所で目の前に現れる人々がいます。物乞いに関する我々の法律により行政警察が物乞いに介入し、これを見逃すことはありません。しかしながらこのような現状があるので、スルタン・アフメトでもタクスィム広場においても一連の対策をとっています。にもかかわらずこれが完全には功を奏していないことがわかります。
■新しいプロジェクトを始めている
我々は路上生活者のために昨冬から一つはトゥズラ、もう一つはペンディキに二つの宿泊施設を設営しました。700人ほどの人々を5、6か月程そこに住まわせました。このうち500人以上が先月より本人の意思によりシャンルウルファへと移りました。残りの人々もイスタンブルにて家を持つという名目で残りました。『同意していない人々がキャンプに送られる』という問題についての法整備が進められています。近くこの問題についてより良い結果を得られるような取り組みを開始します。」
■「物乞いをするシリア人を不快に思っているシリア人もいる。」
イスタンブルにおけるシリア人の問題のために、自身らとともに働いているシリア人の代表者もこの状況を不快に思っていると述べたムトゥル知事は「この状況をイスタンブル市民だけではなく、イスタンブルに残っているシリア人も不快に思っています。シリア人代表者が私たちを訪ねて『彼らは私たちのここでのシリア人難民としてのイメージを傷つけています。このイメージはすべてのシリア人にネガティブな影響を与えています』と言っています。
そのためこの問題に関する検討が行われています。短期間の内にしっかりとした新しい対策を始めるつもりです」と話した。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:34713 )