欧州諸国、「イランへの復帰」をめぐって競争:イランの対欧州輸出も4割増
2014年07月07日付 Mardomsalari 紙

 イラン貿易振興機構の副長官は、ヨーロッパにいるイランの古くからの顧客が貿易や投資でイランに復帰しつつあることを明らかにし、「イラン市場への参入をめぐるヨーロッパ諸国の競争が始まっており、ヨーロッパへのイランの輸出も40%増加することが予想される」と述べた。

 ミール・アブーターレブ・バドリー氏はメフル通信との会見で、イラン市場への復帰に向けてヨーロッパ諸国が競争を始めており、また投資についてもイラン企業との話し合いが行われていることを明らかにし、次のように述べた。

過去数年間、制裁が強化される前には、イランとヨーロッパの貿易は適正なレベルにあったが、残念なことに、このレベルは制裁の強化と共に下降の一途を辿った。しかし現在、複数の指標によれば、もしイランと5+1諸国(国連安保理常任理事国とドイツ)の間で最終合意が結ばれれば、輸出は拡大し、イランとヨーロッパの貿易量も最盛期に戻るはずだ。

 イラン貿易振興機構の副長官はさらに、「現在、イランとの合同投資に向けてアクションに入りたいという希望が、ヨーロッパ側には存在する。しかし残念ながら、金融取引上の制限のために、〔対イラン投資のための〕仕事は困難なものとなっている。他方、イランの対ヨーロッパ輸出は40%増加することが予想されている」と付け加えた。

 同氏はまた、次のように指摘した。

イランは今年、470億ドルの輸出を数値目標にしており、我々の努力はすべて、この数値の達成に向けられている。〔‥‥〕他方、貿易振興機構の支部を設立する計画が予定されており、実際にレバノンやイラク、アフガニスタン、中国、ロシアなどの国々で、本機構の支部の活動が始まる見通しである。


 同氏はさらに、

外国の投資家を呼び込むことは、われわれにとって極めて重要である。現在、諸外国やヨーロッパ諸国の派遣団が群れをなして、我が国に次々と入国している様子を、われわれは目の当たりにしている。その一方で、イラン〔市場〕への参入をめぐってヨーロッパ諸国間で競争が生まれつつあり、〔例えば〕ドイツ政府はイタリア〔外相〕が派遣団を連れてきたことを知るや、ドイツもイランへの使節団の派遣に手を打ってきているのである。韓国と中国の間でも、同じような競争が生まれつつある。

 と続けた。

 同氏は、「このような商業使節団の存在がもたらす影響は、すぐにイラン経済に現れるだろう。ほんの少し政治的雰囲気を開放的にするだけで十分なのである。実際、諸外国の大企業はイランへの参入と投資に向けて、交渉の最中なのだ」と指摘した。

 バドリー氏はまた、次のように述べた。

これまで、400億ユーロ以上の回転資金を有する一部の世界的大企業がイランにやって来て、イラン市場を投資にとって魅力的だと指摘してくれた。いずれにせよ、もし〔政治的な〕雰囲気が開放的なものになれば、彼らは〔イラン市場という〕穴の中に入ってくるだろうし、〔その結果〕イランの対外貿易部門はよい成果を上げることになろう。

 同氏はその上で、

〔核〕交渉が妥結されれば、ヨーロッパからのイランの古くからの顧客は再び活動を活発化させるだろう。過去数か月間でも、彼らは外国の使節団という形で、ヨーロッパからイラン入りしてきた。こうした関係は再び確立されるだろう。

 と付け加えた。

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( 翻訳者:8411145 )
( 記事ID:34734 )