アレヴィー派の村、スンナ派化に反発
2014年07月19日付 Cumhuriyet 紙
聖者廟をモスクに改築されたアレヴィー派のケチェジ村の人々は、スンナ派政策に反発を示した。
トカト県エルバー郡に属するケチェジ村では、ホラサンの聖者らの一人であるケチェジ・ババの霊廟が宗務局によりモスクに改築され、されにイマームが派遣されたことに対する反発が絶えない。アレヴィ―派のデデらが「私たちは自らの信仰を守りたい」と話す一方で、アレヴィ―派がスンナ派化を無理強いされていると主張する村の若者たちは署名運動を始めた。村のイマームであるアデム・チェリキさんは、この問題を宗務局が解決することを望んでいる。
ケチェジ村のデデであるアフメト・カヤさんは、以下のように話した。「エルバー郡に属する79ヶ所の村の内、ソクタシュとケチェジはアレヴィ―派の村です。エルバー郡知事は、この2ヶ所のアレヴィ―派の村に目をつけたのです。私たちは自らの信仰を守りたいのです。私たちの慣習的方法で礼拝を続けたいのです。聖者廟をモスクに改築され、さらにイマームが派遣されました。これは同化政策に他なりません。」
村がいかなる公共サービスの恩恵も受けていないと話すカヤ・デデは、さらに以下のように続けた。「まずは道路を作り、水道を整備してほしいです。身体を洗い禊をするためにも、水道が必要なのです。」また、もう一人のアレヴィ―派デデであるアリ・アルスランさんも、「私たちはモスクなど望んでいません。イマームも望んでいません。私たちにはデデがいますし、識者もいます。私たちの宗教儀礼に干渉しないでほしいのです」と話した。
村を訪れていた他のアレヴィ―派デデであるフェヴズィ・エラスランさんは、「私たちは誰かの宗教儀礼に反対しているわけではありません。だから私たちのことは私たちに任せてほしいのです。私たちは毎週金曜日の夜に礼拝を行っています」と話した。
■村の若者たちは反発:これは強制だ
村の若者たちは村に派遣されたイマームが帰り、そしてモスクに改築されたケチェジ・ババの霊廟が再び聖者廟として利用されるための署名運動を始めた。この出来事に関して不満を募らせる若者の一人チェティン・ペフリヴァンさんは、以下のように話した。「私たちはスンナ派の村に行って、『あなたたちはどうしてスンナ派なのですか?』と尋ねたりしません。私たちはアレヴィ―派です。誰であろうと、私たちにモスクやイマームを押し付けてほしくはありません。この村にイマームはいりません。私たちは信仰を守り続けたいのです。アレヴィ―派として、(信仰が絶えることを)何よりも恐れています。私たちはイマームなど望んでいません。」
また、若者たちの一人であるオンデル・コヌクさんは以下のように話した。「宗務庁は宗教から手を引いてほしいです。私たちは世俗主義を擁護しています。(しかし)今は、公正発展党(AKP)政権のよる圧力下にいます。AKP政権はアレヴィ―派を差別し、圧力をかけているのです。AKP政権の行いにより、私たちは不安の中にいます。」
■イマーム・チェリキ:問題は宗務局が解決すべき
宗務局により村に派遣されたイマームのアデム・チェリキさんは、村人たちとの間にとくに問題は無いと述べ、「私はここに派遣されたから来ただけです。この村でイマームが必要とされていないのならば、しかるべき場所に請願書を出してほしいです。この問題は宗務局とその関係者らに解決してほしいと考えています」と話した。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:34757 )