首相「塀の中でコーランを読んでろ」発言の警視、釈放
2014年07月26日付 Radikal 紙


タイイプ・エルドアン首相に「(刑務所の)中では時間がたくさんある。コーランを持っていってそこでコーランの5巻を読了すればいい」と言われた、イスマイル・アルスラン警視が釈放された。

警察に対する「並行構造」作戦で逮捕命令が出された元諜報担当局警視の1人、イスマイル・アルスラン氏は、「亡くなった母のために通して読んでいたコーランは途中になってしまった。殉教した娘たちのお母さん方は残る最後の5巻を読んでください」と言っていた。アルスラン氏の言葉にタイイプ・エルドアン首相は、ペンディクで行われた高速鉄道の除幕式で「中では時間はたくさんある。コーランを持って行きそこで5巻を読了すればいい」と答えていた。逮捕を要求されて裁判所に送られた17人のうちの1人であるアルスラン氏は、逮捕されないまま裁判にかけられるため、釈放された。

■泣きながらやって来た

諜報担当局での「偽名による違法盗聴」作戦の後、逮捕令状が出された元諜報担当局警視の1人イスマイル・アスラン氏が、警察に出頭した。アスラン氏は出頭前に新聞記者に会見を行い、「亡くなった母に私が通して読んでいたコーランは途中になってしまった。殉教した娘たちのお母さん方は残った最後の5巻を読んでください」と言って涙を流していた。

■「コーランを持って行き中で読めばいい」

タイイプ・エルドアン首相は、警察に対して行われた「並行」作戦で逮捕された警察官の1人が母親のために始めたコーラン朗唱が途中になってしまったと言ったことに対し、「母親にも知らせている。(逮捕されたうちの)1人は、『コーラン朗唱で5巻を残してしまった。私を愛する人たちが続きを読んでくれるよう』と言っている。その人に言うが、中では時間はたくさんある。コーランを持って行きそこで残る5巻を読了すればいい」と答えた。エルドアン首相は、逮捕された警察幹部イスマイル・アルスラン氏の「亡くなった母に私が通して読んでいたコーランは途中になってしまった。殉教した娘たちの母親たちは残った最後の5巻を読んでください。娘たちと亡き我が母に捧げてください」という言葉に対し、次のように述べた。

「あなたたちが兄弟を大統領官邸に送り込むが、送り込むのであれば、並行構造との戦いは止まらないと心得るがよい。国家の安全保障を脅かしたからだ。支持メディアで同情やドラマチックなポーズを与えている。その後母親たちにも伝えている。うち1人は、『コーラン朗唱で5巻を残してしまった。私を愛する人たちが続きを読んでくれるよう』と言っている。その人に言うが、中では時間はたくさんある。コーランを持って行きそこで残る5巻を読了すればいい。国民をなんだと思っているのか。彼らはみな脚本家だ。」

■弁護士:忌避を求め、釈放が決定

アルスラン氏の弁護士は裁判の最後にコメントし、「私のクライアントが逮捕されようとしていた。エルドアン首相の発言を例に挙げ、忌避を求めた。これに対し、裁判官は釈放の決定を下した」と述べた。

■首相の言葉に返答はなし

イスマイル・アルスラン氏の退廷の際、質問を投げかけた者もいたが返答は得られなかった。アルスラン氏は出て行く時に、支持者らと抱き合って涙を流した。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:34859 )