制裁によってイランの石油収入は半減:米エネルギー情報局の年次報告で
2014年07月26日付 Mardomsalari 紙
アメリカのエネルギー情報局は最新の報告書の中で、イランのエネルギー情勢について、同国に対する国際的な制裁は同国の石油・ガス産業に顕著な影響を及ぼしていると報告した。
イラン学生通信の報道によると、イランの石油生産は制裁が原因で、過去数年間で顕著な減少をみせ、同国の天然ガスの生産の伸びも鈍化しているという。
国際的な制裁はイランにおける上流プロジェクト〔※油田開発などのこと〕のキャンセルや遅延をもたらし、結果として石油生産能力の低下を招いた。2011年の終わりに決議され、2012年の夏に施行されたアメリカやEUによる制裁は、他のどの制裁よりも、イランのエネルギー分野に影響を及ぼすものだった。
西暦2011年と2012年のイランの石油とガスの輸出による収入は1180億ドルであったが、2012年から2013年にかけては47%減の630億ドルにまで落ち込んだ。
イランには約1570億バレルもの原油確認埋蔵量があり、この数字は世界の埋蔵量の約10%、OPECのそれの13%を占めている。ところがイランは2013年に、OPECの原油生産国2位の地位から4位へと後退した。
また、制裁は海外の石油企業がイランで新たなプロジェクトを行うのをキャンセルするという結果をもたらし、進行中のプロジェクトにも影響を及ぼした。
この報告書はさらに、イランと西洋諸国との間でジュネーブ核合意が結ばれたことを受け、イランの石油ならびに液化天然ガスの過去6ヶ月間の一日の平均輸出量は昨年に比べて30万バレル増加し、140万バレルに達したとも記している。
ISNAの報道によると、米エネルギー情報局は自身の年次報告で、イランのエネルギー事情に関し、イランの天然ガス生産量は西暦2020年には10兆6000億立方フィートにまで到達するだろうと指摘しているという。
同局は同時に、〔天然ガス生産量の〕こうした伸びはサウスパールス・ガス田開発の進捗状況次第だとも指摘している。イラン最大のガス田は、サウスパールスに位置している。
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( 翻訳者:8411040 )
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