人民民主主義党(HDP)の選挙ポスターに危害を加えたとしてヌルテペで始まり、ガーズィー地区で16歳のイブラヒム・オクスズさんの死で終わった事件についてけんかの両者がお互いを非難している。
キャウトハーネのヌルテペで人民戦線のグループがHDPの大頭領候補であるセラハッティン・デミルタシュ氏の選挙ポスターに危害を加えたとして生まれた緊張は、昨晩ガーズィー地区に飛び火した。ガーズィー地区で起こった事件で16歳のイブラヒム・オクスズさんが亡くなった。ほとんど全ての通りを包んだ緊張について、当事者の片方である人民戦線はガーズィー地区を追い出されそうになっていると主張する一方、HDP支持者たちはガーズィー地区でネガティブキャンペーンが行われたと主張している。
■「私たちを消そうとしている」
ガーズィー地区に住む人民戦線のB.Ö.さんは「誰も騙しっこなしだ。攻撃者たちが出入りする場所は政党の選挙事務所だ。その選挙事務所の前には危険人物と装甲車が見張りをしている。なぜか。ここには人民戦線がいるからだ。攻撃を仕掛けるマフィアと守るHDP、抵抗するガーズィー市民、革命主義者たちだ。3日間見境なく地区を銃弾にさらしている」と述べた。
B.Ö.さんは、問題はHDP・人民戦線論争でもクルド・アレヴィー論争でもないと主張し、次のように続けた。「ここには長い間覚醒剤マフィアに対して人民議会が挑んだ闘いをやめさせようという流れがある。7月29日の夜、100人の集団が人民戦線を攻撃し、ユルユシュ誌を攻撃した。翌日、再び銃が使われ、真昼間に攻撃が行われた。私たちは誰の血も見たくない。これらはマフィアの仕業だ。16歳のイブラヒムさんを撃ったのは彼らだ。」
ピール・スルタン・アブダル文化協会のギョクセル・フィダン会長は、ガーズィー地区は緊張どころか攻撃のもとにあると述べ、次のように語った。
「この地区では何年間も帰属意識が感じられるような環境がある。この帰属意識の中で、これを壊そうとするマフィア、ドラッグの売人、売春業者は、ある考えのもとにこの地区に国家の支援を受けて入ろうと努めている。この地域の一体性を壊そうとしている。クルド人とアレヴィーを対峙させる計画がその結果だと考えている。これをしているのはマフィアだ、ドラッグの売人だ。」
■「私たちを道具に使うな」
ガーズィー・ジェムエヴィ執行部メンバー、エユップ・ギュネイセルさんも高まる緊張が心配の種だと語り、「地区は挑発するのに最適だ。時々『ジェムエヴィに対して攻撃が行われた』といった理由で人々が街頭に出るよう扇動されている。私たちは一緒に戦うことに賛成だ。協力したいと考えている。 しかしこれがだめならば、私たちの名前もこれらの道具に使わないでほしい」と語った。
■「ネガティブキャンペーン」
HDPのスルタンガーズィー郡代表メジト・アイギュンは、事件は非常に悲しい出来事だと述べ、次のように語った。「バイラム前にセラハッティン・デミルタシュ氏のポスターへの落書きと破壊行動があった。県の幹部が党代表部と行った会合の結果、『この地区は私たちの管轄に属する。誰も私たちに許可なくここで自分の宣伝活動をすることはできない』といったような発言をするに至った。デミルタシュ氏には訪問の予定があった。常識的に考え、緊張が拡大しないようと、延期された」と述べた。
アイギュン郡代表は覚醒剤の商売が世界の非常に多くの場所で問題となっていると述べ、「これらは貧困や失業のある地区で広まっている。これらに手を染めたクルド人の若者が沢山いる可能性がある。私の子供にも大麻やヘロインを売るだろう。私も『クルド人だ、放っとけ、売らせとけ』とでも言うというのか。そのようなことは人としてできない。これをする人たちはネガティブキャンペーンを追従している」と述べた。
■死因はポンプ式速射銃
ガーズィー地区での事件で亡くなったイブラヒム・オクスズさんの死の原因となった武器がポンプ式速射銃だと分かった。ヌルテペでHDPの大統領候補、セラ ハッティン・デミルタシュ氏の選挙ポスターをたてたグループと人民戦線の間でポスターを貼ったことを理由に起きた衝突は、一昨日ガーズィー地区に飛び火した。 武器も使用された衝突を抑えるために警察は現場に装甲車で介入した。しかしグループの始めた射撃で4人が負傷した。勤務先の繊維のアトリエからの帰宅中に16歳のイブラヒム・オクスズさんが2発の銃弾を受け、重体となった。まだ幼いオクスズさんは治療を受けた病院で亡くなった。オクスズさんが亡くなる原因となった武器はポンプ式速射銃だと分かった。警察は事件に関する捜査のため、現場で証拠を集めている。しかし争った者達が、現場にある大半が店舗の監視カメラを破壊したと言われる。オクスズさんの遺体は昨日の正午ごろに法医学機関の遺体安置所から引き取られた。オクスズさんの遺族は息子たちの遺体が悪用されないよう、また2つのグループが再び衝突することのないよう、遺体をカラビュクへ運んだ。
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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:34928 )