「イスラム国の真の標的はトルコ」英タイムス紙
2014年09月17日付 Radikal 紙


イギリスのタイムス紙は、「イラクとシリアのイスラム国」の本当の標的はトルコであると主張した。

同紙の外交レポーターのロジャー・ボイズ氏は、「トルコが本当の標的である」と始まる記事において、イスラム国の真の目的はトルコであることを書き、このテロ組織が近づきつつある戦争において、トルコが決定的な要因となることを避けようとしていると指摘した。

イギリス人援助活動員のデービット・ヘインズさんが処刑されたことについては残虐な見せしめだとし、この殺害はジハーディストらによる小さな計算のひとつであるとの見解を述べた。ボイズ氏は、「ここでの本当の標的はイギリスではなくトルコである」として、次のように続けた。

「イスラム国は6月、モースルにあるトルコ領事館を襲撃し、その手中には49人の捕虜がいる。アメリカ合衆国とイギリスが戦争にむけ広い連合の編成を試みているなか、シリアとの長距離に及ぶ国境をもち、かつNATOの大変重要な軍事基地を所有するトルコからの供給が、イスラム国に対する迅速な攻撃の成功のため重要であることは明らかだ。しかし人質を憂慮するエルドアン大統領は、戦争への参加に消極的である」

■「トルコからシリアに入国」

ボイズ氏は、イスラム国に参加するために欧米から訪れるジハーディストらの多くは、トルコを経由してシリアへ入国しており、またイスラム国がシリア経由のトランジット貿易を危険なものにして以来、トルコがイラクとの貿易を30%以上減少させたと述べた。イスラム国との闘争の今日にいたる状況に対してコメントするボイズ氏は、記事を以下のように締めくくる。

「イギリス人の援助活動家を斬首して殺したことは、イギリスにおいて吐き気を催させるだろうが、同国の政治を変えることはないだろう。しかしこれと同様の行為が、さらには大規模に行われるかもしれないという恐怖はまた、トルコが近づく戦争において明確なファクターとなる能力を鈍らせるものである」

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( 翻訳者:松井友紀 )
( 記事ID:35362 )