ギュレン師、北イラク・クルド自治区の新聞に「意見広告」
2014年10月23日付 Radikal 紙


フェトフッラー・ギュレン師は北イラク・クルド人自治区の新聞への意見広告で、「犠牲となったペシュメルガ軍」に対し冥福を祈った。

フェトフッラー・ギュレン師はイスラム国のテロ組織の攻撃の結果亡くなったイラクのクルド人、トルクメン人、アラブ人、ヤズィード教徒に対するお悔やみのメッセージを公表した。フェトフッラー・ギュレン師のメッセージは北イラク・クルド自治区の主要な新聞に掲載された。

ガゼテポルト紙の報道によると、フェトフッラー・ギュレン師は「イラクとクルディスタンの人々に対し『困難が過ぎ去りますように』と言いたい」と述べ、「戦線で命を落としたペシュメルガ軍やトルクメン人民兵、イラク軍の兵士たちのご冥福をお祈りします」と述べた。

■犠牲となったペシュメルガ軍へ・・・

ギュレン師はクルド人、トルクメン人、アラブ人、ヤズィード教徒、シーア派、スンナ派の人たちに対するお悔やみのメッセージで、「この苦しみと不安に満ちた日々の中で戦線で命を落としたペシュメルガ軍やトルクメン人民兵、イラク軍の兵士たちのご冥福をお祈りし、9-10世紀から分かつことのできない、一体となった民族として、イラクとクルディスタンの人々に「困難が早く過ぎ去りますように」と言いたい」と語った。

発行部数の多い Rudaw紙やHawlati紙、Basnews紙、Kürdistany Nwe紙、Xebat紙、Çawder紙に掲載されたお悔やみはこの地域で大きな反響を呼んだ。

■皆に祈りを呼びかけた

ギュレン師はお悔やみのメッセージで、イスラム国が宗教的言説を盾に野蛮な残虐行為を行っていると非難し、実行者たちが非人道的行為をやめ、一刻も早く裁判にかけられるよう世界中からの呼びかけに自らも賛同していることを強調した。

ギュレン師はコバーニーについても触れ、困難からの脱却と平和のために皆に祈りを呼びかけた。地元の主要な新聞に掲載されたお悔やみのメッセージの全文は下記の通りだ:

■イスラムの預言者を知らない無知な者たち

「イスラム国のテロ組織によって宗教的言説を盾に行われている野蛮な残虐行為を非難し、実行者たちが非人道的行為をやめ、少しでも早く裁判にかけられるよう、私は世界中からの呼びかけに賛同している。

個人や罪のない市民に対するあらゆる攻撃も圧力も残虐行為も全てコーランの素晴らしき規範や預言者のスンナに完全に反している。イスラム国のメンバーは、一連の軍事勢力の手足として働いていないとしても、イスラム教の精神と預言者を知らない無知な者たちと言うことができる。何であれ、彼らのしていることはテロリズムであり、その通りに名付けられなければならない。

■クルディスタンの人々に対して「困難が早く過ぎ去りますように」

宗教の目的は;世界において普遍的な人権や法の優位性、高い人間的価値に基づく平和を構築することだ。これに反する解釈、あからさまに衝突を煽り立てようとして宗教が乱用されることはその精神に反しており、全く別物だ。根本的な規律の観点で見ても、イスラームの考えで合法的な目標に至る方法は、目標同様、合法的でなければならない。この反対の行動はマキャベリズムだ。

この苦しみと不安に満ちた日々の中で、戦線で命を落としたペシュメルガ軍やトルクメン人民兵、イラク軍の兵士たちのご冥福をお祈りし、9-10世紀から分かつことのできない、一体となった民族として、イラクとクルディスタンの人々に「困難が早く過ぎ去りますように」と申し上げます。

■コバーニーが一刻も早く救われること・・・

イラクとシリアで亡くなった人たち、特にスンナ派、シーア派、非ムスリムと同時に、この地域の様々なアイデンティティを代表するクルド人、アラブ人、トルクメン人、ヤズィーディー教徒といった様々な人々やイスラム国の害悪に苦しむ全ての人の家族と愛する人たちに対して、心からお悔やみ申し上げ、神が彼らに忍耐と不屈の精神を与え、苦しみを和らげ、二度とこのような困難を与えないようお祈りします。

また、コバーニーの状況に対する我々の心配は日に日に増している;女性や子供を連れて逃げまどい、胸を痛める罪のない人々を一刻も早くこの負のスパイラルから救い、尊敬と平和に満ちた世界へ私たち皆を導いて下さるよう、苦しむ者たちをかくまう、比類なき神に乞い、皆をこの祈りに参加するよう呼びかけます」



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:35656 )