PKK兵士埋葬でトゥンジェリ緊張高まる―市内への交通遮断
2014年10月25日付 Radikal 紙


衝突で命を落としたPKKメンバーのために、ピュリュミュルに造られた墓地が今日25日に開放されるとの情報が出ると、トゥンジェリ県は市への出入りを禁止した。

トゥンジェリのピュリュミュル谷に造られたPKKの墓地が今日開放されるとの知らせに対し、トゥンジェリ県は2回目の指示があるまで市への出入りを禁止した。市へ向かって来た交通機関は、治安部隊によって来た道を戻らされている。

内務省の承認を得てトゥンジェリ県がとったこの決定に対し、DBP(民主地域党)所属のトゥンジェリ市長、メフメト・アリ・ブル氏は反発を示した。市長は、この地域で治安部隊との衝突で亡くなったPKKメンバーのために造られたPKKの墓地の開放を妨げる目的で、7つの郡及び近隣の県、ピュリュミュル谷へ向かう全ての道を軍と警察の装甲車で封鎖したと話した。

メフメト・アリ・ブル市長は、トゥンジェリから30キロメートルの地点にあるピュリュミュル谷のアラジュク村近くに造られたPKKの墓地は今日開放される予定であると述べ、市では非常事態宣言がなされていると主張した。ブル市長は以下のように話した。

「現在の状況は1990年代に戻っています。全ての道が軍と警察によって封鎖されています。副知事との話し合いでは、この決定は内務省によって下されたものだと言っていました。我々は話し合いを続けていきます。この状況は和平プロセスに全くもって寄与しません。人々の移動の自由が違法に奪われています。非常事態宣言が行われた時代にもこのような禁止措置は取られませんでした。県がこの決定を短期間で撤回し、市への出入りが自由となるように願っています。我々は、我々の墓地を訪れるためにあそこへ行こうと試みるでしょう。」

■1990年代に退行

DBPのエルギン・ドール県支部長は、今朝早くから全ての道が軍と警察によって封鎖されたと述べ、「イズミルからも機動隊が呼び寄せられました」と話した。

この対応は1990年代に退行するものだとしたドール県支部長は、「この件について話せる人を見つけられません。このような禁止措置は賢明でも道理にかなったものでもありません。和平プロセスで人々が墓地を訪れることができないのなら、和平はどこにあるというのでしょう?直ちにこの決定が破棄され、人々が自由になることを望みます」と話した。

■トゥンジェリで禁止措置が24時間延長される

トゥンジェリで今日25日に解放されるとされたPKKの墓地が原因で内務省がとった市への出入り禁止措置が、24時間延長されたことが明らかになった。DBPのメンバー達が明日11時に墓地へ行き開放すると発表したことを受けて、内務省が禁止措置を延長したとのことである。
HDP(国民の民主主義党)所属のムシュ県選出国会議員、デミル・チェリキ氏は、トゥンジェリへの出入許可が得られなかったため、特別な許可のもとピュリュミュルへ向かった。チェリキ議員は、アラジュク村のPKK墓地へ立ち入る許可を得られず、市へと戻った。市への出入りが禁止されている中、デミル・チェリキ議員、メフメト・アリ・ブル市長らを含むおよそ700人のグループが、サナット通りに集まってセイト・ルザ広場まで歩き、決定に対し抗議した。スローガンが叫ばれたデモ行進の後、最初の演説をエルギン・ドールDBPトゥンジェリ県支部長が行った。ドール県支部長は、墓地で明日11時に開放を行うと述べ、「ここから宣言する、誰も我々を阻むことはできない。我々は、戦死者に、彼らの格式ある態度に、いかなる時も不敬を働いたりはしない。ここから軍、警察へ宣言する。明日11時、市民とともに戦死者のもとへ行き開放を行う」と話した。
HDP所属のムシュ県選出デミル・チェリキ議員は、HDP執行部とトゥンジェリ県・警察局の役人が行った話し合いでは、墓地が今日開放されるための合意があったと主張した。チェリキ議員は、合意していたにも関わらず善意が示されなかったと述べ、「内務省や首相府が認め、市民の正当な民主主義的権利が奪われています。我々は憲法、法に則って移動し、葬儀を行う権利を持っています。この権利はトルコ共和国のファシズム的な考えによって、抑圧され、奪われていました。非難します。一日中県と内務省と行った話し合いでは、我々は善意が示されることを望んでいたのに、彼らは不安や心配ではなく敵対心を我々にぶつけてきたのです」と話した。
報道会見の後、デモの参加者たちは何事もなく解散した。一方で、トゥンジェリでは周囲の県から警察官が増強された。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:粕川葵 )
( 記事ID:35674 )