イラン警察長官、初めて表明「エスファハーンでの酸かけ事件の発生件数は8件」
2014年10月23日付 Iran 紙
イラン警察長官は、エスファハーンで発生した酸かけ事件に関する自らの初めての発言として、被害者は7ないし8人の女性であるとの見方を示した。
ファールス通信によると、エスマーイール・アフマディーモガッダム准将は、「酸かけ事件は、醜悪かつ下劣で、人々を震撼させる行為であり、これは大罪にあたる、極めて恥知らずな行いだ」と述べた。
同司令官はまた、「ここ数ヵ月間で、エスファハーンでは7ないし8件の酸かけ事件が起きている。事件の被害者への聞き取りの中で、手がかりは得られており、複数の容疑者もすでに特定されている。ただし、未だ容疑者の動機は明らかではない」と言明した。
イラン警察長官はさらに、「ここ数日間の被害者の証言によれば、襲撃犯は単独であるように思われる。酸かけ犯の特定に向けた警察の捜査が続けられている」と続けた。
アフマディーモガッダム司令官はまた、次のように強調した。
現時点では、酸かけ事件を起こした犯人の動機は明らかではない。しかし、一部で海外メディアや悪意をもった人物らが、この事件を「ヘジャーブと貞節」〔※国が推し進めている風紀取り締まり政策〕に関連付けようと目論んでいるが、それは事実ではなく、被害者の家庭は信心深く、〔宗教的な規範に〕よく従う家庭である。
同氏はさらに、「この事件について煽ぎたて、この事件をヘジャーブと貞節、堕落と売春に関連づけようとする企てが実に多い。だが、警察はこの事件の捜査に不退転の決意で臨んでおり、司法機関も〔容疑者に対して〕極めて厳しい対応をとるだろう」と続けた。
同氏はまた、「善を命じ悪を禁ずる者を支援する法律」〔※〕に触れ、「この法律の原則は非常によいものである。なぜなら、『善を命じ悪を禁ずる(勧善禁悪)』に関する諸問題を整理するものだからである」と指摘した。
※訳注:「善を命じ悪を禁ずる」(勧善禁悪)は、隣人に対して善を勧めて悪を禁ずるよう命じる(例えば断食月に断食を守るよう、隣人のイスラーム教徒に求め、断食を破る者には注意を与える、など)イスラームの教えの一つで、1979年の革命では革命運動の根拠(国王打倒の呼びかけは善を命じる行為である、など)となった。最近、国会は「勧善禁悪」の実践者を支援する法律を準備しており、これと呼応する形でアンサーレ・ヘズボッラーと呼ばれる極右集団が「勧善禁悪」を全国で自主的に行うと宣言している。こうした流れが、エスファハーンでの連続酸かけ事件の背景にあるのではないかと噂されており、当局はその否定に躍起となっている。
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( 翻訳者:32hasan )
( 記事ID:35769 )