■ケリー、ウライカート会談は成果なし
【ワシントン:本紙】
パレスチナのサーイブ・ウライカート交渉団長とジョン・ケリー米国務長官の会合は、月曜日(3日)夜から火曜日(4日)にかけて3時間半にも及んだ。しかし、交渉復帰や、国際的な正当性の獲得を目指して国連に赴こうとするパレスチナ側の動きを留まらせるという点に関して、具体的に現状を打破するには至らなかった。この会談では、(パレスチナ側の)一方的な措置を回避するために複数の課題を協議し、交渉復帰に向けて被占領地エルサレムでの入植停止の可能性を盛り込んだ大枠を策定しようとしていた。
米国務省のジェニファー・サキ報道官は、「米国は和平計画に向けた手立てを有していない。……そして、それを進展させる計画もない」と語った。また、交渉復帰について「主体的なパートナーが必要だ。……しかし現在のところ、その存在を示す兆候が存在しない」と述べた。
そして、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が採用した入植地拡大に対する暗黙の批判として、サキ氏は「もし和平交渉を再開する意思があるならば、それに向けた行動を示してほしい」と発言した。さらに、米国が二国家解決に向けて「当事者双方が行動すべきだ」とみなしていることに言及し、「成果の見込みがない限り、われわれは動かない」と述べた。
一方、パレスチナ側は、ケリー氏が和平交渉を活発化させることで、国連でパレスチナ人と対峙するのを避けようとしている、と語った。またケリー氏は、パレスチナ領内の状況を制御し、内部で鬱積した不満やイスラエルの入植拡大がきっかけで第三次インティファーダが勃発することを阻止しようとしているという。
(後略)
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:甲斐江里子 )
( 記事ID:35782 )