バイデン米副大統領、トルコ訪問
2014年11月22日付 Milliyet 紙


トルコのアフメト・ダヴトオール首相と米国ジョー・バイデン副首相が北大西洋理事会でスピーチを行った。

■ダヴトオール首相の発言

イスタンブルを訪れる者は若返るという。バイデン副大統領にもよりいっそう若返った気分でイスタンブルを後にしてほしいものだ。
最新の議題の一つはエネルギー問題だ。トルコはG20サミットにおいて、エネルギー問題が最重要であると以前から明らかにしてきた。しかし、トルコは深刻な経済危機にあり、一方では政治的にも混乱した危機的状況の中にいる。例えばシリア問題は頭の痛い事例だ。
エネルギーは人間の生活を発展させる道具である。トルコは世界におけるエネルギーの公正配分・公正利用に関するイニシアチブをとろうと計画中だ。エネルギー問題が国民の生活水準の向上に関係する問題であることはトルコも同様だ。
元々、政治の安定もエネルギー保全の要素の一つだ。冬季にはトルコ各地の大都市で人々の生活への悪影響が問題となる。生活水準を保証するものはエネルギーだ。
エネルギー問題と環境問題との板挟みを解決できうる方策も見つけねばならない。
環境問題を考えるとき、我々は一国の外務大臣のような立場でいてはならず、人類全体の問題を考える内務大臣としてこの問題を語ることが求められる。これは全人類的な側面で考えなければならない。
そしてもう一つは経済的な側面である。トルコの立場から見てみよう。トルコにはどのような資源があり、何が足りないのかを考えると、トルコのアドバンテージは非常に勤労な人的資源と最も重要な地理を有していることだ。そして反対に、エネルギーと経常赤字が弱点である。

■米バイデン副大統領発言

私はダヴトオール首相を昔から知っている。ご本人は首相となったが、私は今でも同じ役職のままだ。彼は今だに私に良くしてくれるが、しかし・・・。

ロシアはかつて、エネルギーを外交上の武器として使っていた。つまり我々は、エネルギーが武器になることを目の当たりにしている。このことも周辺地域の国民の安全を、危機に貶めている。
欧州では、エネルギー保全は次の段階に入るべきだ。これは、国の安全保障と経済における最も重要な問題の一つである。

「ロシアもアクターであり続けるべきだが…」

もはや行動を開始しなければいけない。決してロシアからのエネルギー輸入を完全にやめろと言っているのではない。というのもロシアは非常に重要なエネルギー供給国であり続けるだろうし、アクターであり続けるべきだ。しかし、もちろんルールには従わないといけない。
これまで、周辺地域は完全にロシアに頼っていたが、今では自国のエネルギー資源をもとに大きな成長を遂げている。

そのために私はキプロスを訪れた。50年間で、米国としては最高役職者がキプロスを公式訪問したことになる。地中海全域が一堂に会して協同すれば世界の中心を担うこともできるだろう。完全なエネルギー基盤を構築しなければならない。現状、シーダーシップと明確なビジョンを示す時期に入っている。
東地中海地域のエネルギーのポテンシャルは、欧州に非常に重要な経済的利益をもたらしうる。

トルコは今後10年以内に成長を期待されている一つの市場だ。トルコもまた、天然ガス供給の中心地となろうと取り組みを続けていくことが重要だ。これは当然、トルコにとっての最も重要な目標の一つだ。エネルギーは重要な協力事項の一つと考える必要がある。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:35934 )