ガザへの支援として国際社会が約束した54億ドルのうち、わずか2%のみが到達していたことが分かった。
夏にイスラエルによるガザ攻撃を受けて国際社会が示したガザへの支援公約は全く果たされていない。2ヶ月前にエジプトの首都カイロで行われた国際会議においてガザ再建のために約束された支援金は54億ドルにものぼった。しかし、昨日国際連合パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は約束された金額のうち、たったの2%のみがパレスチナに送金されたことを明らかにした。
■アラブ諸国からの支援金来ず
ミッリイェト紙に掲載された情報によると、UNRWAの責任者であるロバート・ターナー氏は会見を行い、「避難所の建設や点検・修復活動のため合計1億ドルを受け取ったが、この資金も1月にはほぼなくなってしまう。避難活動のために6.2億ドルの不足があり、そんななか冬の最も厳しい時期を迎えなければならない」と述べた。支援金の半分はパレスチナ国家予算に、残りの半分は家やインフラを再建するために使われる予定である。カタールは10億ドル、サウジアラビアは5億ドルの支援を約束した。アメリカとEUによる共同支援運動の枠組みでは7.8億ドルの支援が見込まれていた。アメリカやEUが早急に対応しようとしているのに対し、アラブ諸国からの支援が届かないことに対しパレスチナ代表者も当惑している。パレスチナ住宅大臣ミュフィダル・ハサイナ氏は「アラブ諸国は今日まで全く金銭的援助をしていない。ヨーロッパからは数百万ドルの支援が来た。あとはスウェーデンからもいくらかきたかもしれないが、それだけだ」と語った。
トルコとアラブ首長国連邦が約束した2億ドルの支援金はどうなったのか不明である。ロイター通信に話したパレスチナ関係者は、支援金の一部は到達までに時間がかかる可能性があると強調した。支援金はヨルダン川西岸地区のパレスチナ自治政府から、ガザ地区のハマースに届けられなければならない。パレスチナ側が国際社会に要請した支援額の合計は40億ドルであった。
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( 翻訳者:入口 愛 )
( 記事ID:36280 )