コラム:イスラーム主義者…二つの全体主義と構造
2014年12月23日付 al-Hayat 紙

■イスラーム主義者…二つの全体主義と構造

【ルストゥム・マフムード】

シリアで起こっていることから、様々な表現、また社会的基盤を持つ政治的イスラーム組織が、根本的に対立する2種類の「全体主義」と対峙していることが明らかになった。まず一つに、軍政である。その最たる模範である「アサド主義」は、「スンナ派」の政治的イスラーム組織とその居住環境を、あらゆる手段・行為によって暴力的に扱い、破壊してよいとみなしている。なぜならば、彼らは「存在として」、また「戦略的に」、完全、絶対に危険だからである。また、これらの潮流とその社会的基盤に対する暴力と破壊は、政治、国防、「最新情勢」に沿った、積極的な行動の方法であり、「自由世界」の選択に合致し、その価値を確認できるからである。その犠牲と代価がいかに大きくとも!

もう一つの形は、この軍政的全体主義を文化、社会的に「補完するもの」である。これは、「マイノリティー意識」と呼ばれうるものに基づいた、市民的、文化的、社会的な集合から発生したものである。これらは、「スンナ派」の政治的イスラームとその民衆組織の中に、我々の社会が経験している歴史的苦悩の要因を見いだす。この見方によれば、政治的、社会的、文化的な表現において保守的なこのイスラームは、我々に特徴的な歴史的回帰の本質を形作り、全ての努力は、この形についてのあらゆる表明を、政治的、社会的な敬虔さで覆って管理することに向かわなければならない。これに倣えば、政治的イスラーム潮流の運動を禁止・抑制しようとする限り、全ての政治潮流と統治権力に対してあらゆる行為を許すことになる。そしてこれは、政治的イスラームの中にのみ、善悪の決定的な価値基準・判断基準を見いだすものとなる。

(後略)

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( 翻訳者:前田悠作 )
( 記事ID:36314 )