フェトフッラー・ギュレン師、逮捕へ3つの罪状
2014年12月20日付 Milliyet 紙


12月14日の強制捜査でサマンヨル社のカラジャ代表と3名の警察庁長官が逮捕された一方、エクレム・ドゥマンル記者は釈放された。フェトフッラー・ギュレン師は未だ被疑者の中だ。

メディアと警察に対して行われた12月14日の捜査で身柄を拘束されたサマンヨル社のヒダイェト・カラジャ代表は「テロ組織を主導した」罪で、そしてトゥファン・エルギュデル氏やムスタファ・クルチャスラン氏、そしてエルタン・エルチュクトゥ氏の元警察庁長官3名は「テロ組織に加入した」罪で逮捕された。エクレム・ドゥマンル記者は国外への出国禁止措置を受けて釈放された。この捜査の範囲で身柄拘束請求により裁判所に移送された12名は、昨日(19日)の午前中にチャーラヤンにあるイスタンブル裁判所に移送された。約12時間続いた裁判官らによる審議の結果、ベキル・アルトゥン第1簡易刑事裁判官は金曜日の14時に判決を出すと発表した。そして昨日(19日)の14時に発表されたこの判決により、サマンヨル社のヒダイェト・カラジャ代表は「テロ組織を主導した」容疑で、そしてトゥファン・エルギュデル氏とムスタファ・クルチャスラン氏、エルタン・エルチュクトゥ氏の元警察庁長官3名は「テロ組織に加入した」という容疑で逮捕された。
ザマン紙のエクレム・ドゥマンル編集長は、国外への出国禁止措置を受けて釈放された。裁判所の判決では、ドゥマンル編集長がかけられた嫌疑を実行する上で、現段階では逮捕に必要とされるだけの確実で容疑に対する具体的な証拠が見つからなかったと述べられた。アルトゥン裁判官が下した判決では、興味深い審議が行われた。アルトゥン裁判官はこの判決を評価する部分で、フェトフッラー・ギュレン師に対し「被疑者」として言及した。アルトゥン裁判官は、「違法な盗聴行為」の捜査で逮捕されたアリ・フアト・ユルマゼル元イスタンブル諜報局局長が、過激派のタフシイェグループに関して2008年12月3日に調査ノートを作成し、その後新聞やテレビでこのことがニュースとして報道されたと述べた。この判決では、2009年4月29日に20名の構成員に関してエロル・デミルハン被疑者の署名とともにエルタン・エルチュクトゥ被疑者宛で諜報支部からテロ対策局支部に手紙が書かれ、この手紙ではラディカル紙がタフシイェグループに関して情報提供されたと述べられた。

■「国家とは別のヒエラルキー構造」

判決では、サマンヨルテレビで放映された「黒い理事会」というタイトルの回がドラマとは異なる人々によってシナリオが書かれたと述べられた。ギュレン師がサマンヨル社やザマン紙の報道や報道方針を全般的に決定していたことも、この判決では言及された。ヒダイェト・カラジャ代表がギュレン師との間で行った電話会談も否定されなかったことも判決では触れられた。この判決では今回のテロ組織の特徴を説明する部分において、名義上は警察庁や特にイスタンブル警察庁の組織内で諜報局やテロ対策局で業務を行っていた被疑者らが、国家のヒエラルキー構造とは異なるまったく別のヒエラルキー構造を構築して不法な組織形成を行っていたことが述べられた。またこの判決では、武器の携行が許可された警察庁組織内のあるグループが、「テロ組織との戦い」という名目でその権限を業務上の必要性とは別件で利用していたことも注目された。このグループは目的を達成するために集団で抑圧や脅迫、恐喝といった方法を使って任務を行っていたことが伝えられたこの判決では、組織の存在そのものが大きな罪の疑いがあると述べられた。ヒダイェト・カラジャ代表が組織の報道方針に適した報道を行いつつ、この組織を主導していたと述べられた。

■逮捕決定が出された

強制捜査の範囲では「武装テロ組織の形成とその主導」という罪に問われたフェトフッラー・ギュレン師のトルコ移送と裁判のため、最初の取り組みがイスタンブル共和国主席検察局から行われた。イスタンブル第1簡易刑事裁判所は、主席検察局の請求に基づいてギュレン師の逮捕決定を下したことが伝えられた。裁判所はさらにギュレン師に関してレッドノーティスを発行するため、法務省への申請も決定したことが明らかとなった。
検察局の請求書では、ギュレン派に関する説明も書かれた。請求書には、「奉仕活動として知られるメディアや経済、官僚組織といった領域での法律や規則に反して行われたと判断される犯罪組織のリーダーがギュレン被疑者である」という表現が記述された。この請求書では、被疑者らが逮捕された瞬間から24時間以内にイスタンブル共和国主席検察局に移送されることが要求された。

■ギュレン師に関する3つの罪状

ハサン・ユルマズイスタンブル共和国検事により、イスタンブル第1簡易刑事裁判所宛に書かれた逮捕請求書には、フェトフッラー・ギュレン師に関する3つの罪状が記述された。
・武装テロ組織の形成と主導(トルコ刑法314条1項)
・脅迫あるいは詐欺行為を用いて他者の自由を侵害すること(トルコ刑法109条2項)
・中傷行為の結果として被害者が懲役以外の司法あるいは行政措置を受ける原因となること(トルコ刑法267条7項)

「12月14日強制捜査」で身柄を拘束された12名に関する裁判所の判決が出されているとき、イスタンブル・アダレット宮殿の前では群衆がその判決を待ち構えていた。エクレム・ドゥマンル編集長が釈放されたというニュースが流れると、群衆からは歓喜の声が沸き起こった。ドゥマンル編集長は、群衆の前で長い演説を行った。

■尋問中に4人目の父となった。

ドゥマンル編集長には、裁判所に拘束されていた間に女の子が生まれた。ドゥマンル編集長の妻であるエスラ・ドゥマンルさんは、バクルキョイにある私立病院でサアデトという名前の女の子を生んだ。出産時に裁判所にいたエクレム・ドゥマンル編集長は、自身の身元を証明する際に妻と3人の子どもがいると述べた。ドゥマンル編集長は裁判所から出た後に病院へ行き、娘のサアデトちゃんをその腕に抱いた。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:36333 )