(トルコ)中央銀行は(国内)銀行の外貨準備高を引き上げた。この引き上げにより、中央銀行の外貨準備は32億ドル分増えることが期待される。引き上げは2月13日から有効となる見通しだ。
中央銀行は今日、高まりを見せる対ドル為替に対し、長期間にわたり議題に上っていた「秘密兵器」を行使し、(国内銀行)の外貨準備率を引き上げた。下された決定によれば、現在11.7%である平均外貨準備率を12.8%のレベルに引き上げられ、1年満期及び1年未満満期の外貨準備率は13%から18%へと引き上げられる見通しだ。
中央銀行は、(外貨準備を)強制的な長期準備とする方向でも一歩を踏み出した。これによると、5年満期以上の強制準備比率の変更はなく、6%のまま維持された。中央銀行の発表では外貨準備率の引き上げによって、中央銀行の外貨準備高はおよそ32億ドル上昇することが判明した。
■リザーブオプション係数の調整
中央銀行はリザーブオプション係数(注1)についても外貨準備率における変化に基づいて、調整を行った。これによると、トルコ・リラの準備高に外貨をあてる際の上限はかわらないものの、持ち分数を調整してリザーブオプション係数を変更した。
トルコ・リラの準備高のために、330億ドルが銀行へ保有されているとする一方、リザーブオプション係数の変更によって24億ドルが市場へ流れる予定であることが発表された。
この調整は2月13日に有効化され、(外貨からトルコ・リラの準備高を)創出できる時期は2月27日から始まる見通しだ。
■準備高とは何か?
(各国内)銀行が集めた預金と資金源は、市場に特別な事態が生じたときに使用されるために中央銀行に集められる。集められる金額の割合を決定する権限もまた中央銀行に存在する。中央銀行がこの割合を引き下げた時に、国内銀行は低金利の貸付を行う機会が高まる。逆の場合には、信用貸しの基盤が縮小する。中央銀行は外貨準備率を引き上げつつ、この方針により、準備高の増加も保証することができている。準備率の引き上げ政策はトルコ・リラに対するドルの価値の上昇を防ぐために使用されている。
注1:1リラ分の準備預金積立に必要な外資の比率のこと
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( 翻訳者:成田健司 )
( 記事ID:36415 )