イスタンブルに建設予定の第三大橋・第三空港の工事で、歴史的な都市の村部で牧場が減った。空港のために公有化された用地は土壌が適合しないため縮小されたが、そこへ入った水牛に対して「森林への無断侵入」で罰金が課された。
村人らは水牛を売ることで解決をしようとしており、1,500リラ(約76,000円)から5,000リラ(253,000円にも上る罰金をどのように支払おうかと途方に暮れている。
牧畜で生計を立てるケメルブルガズ・アクプナル村の村人たちは、炭鉱と第三空港・第三大橋建設のために公有化された地域の間に挟まれている。村人たちは、空港のために公有化された土地の一部を牧草地として使用していた。この土地で村人たちが放牧することは許可されていた。しかし、公有化されていた土地が土壌不適合とされて縮小すると、村の境界から遠ざかった。森林地域局員はその土地を再び森林地域と認定したが、村人にこれを知らせずに水牛の飼い主に罰金を請求したという。
■罪に問われた水牛の飼い主は話すことを恐れている
水牛が森林に入ったという理由で罰を受けた人は村に数多くいる。しかし、「話すとさらに重い罪に問われる」と話したがらず、声を上げられないでいる。村で1,500リラから5,000リラの罰金を受けた飼い主がいる。罰を受けた水牛の飼い主の一人、アドゥナン・オルチさんは、「ここが空港になるため、牧草地の境界は村の中までだったが、土壌に問題があったため建設側は境界線を後ろに下げた。今回、松林の所有者がいなくなると、行政が再びここを所有したのだが、私たちはそれを知らず、そして罰を受けた。水牛のほとんどは売ってしまい、もう12頭しか残っていない。牧草地もなく、もうどうしようもない。こちらは鉱山であちらは空港、その向こうは高速道路。ここでの牧畜は終わりだ」と話した。
■「森林局の職員は私たちに動物を売るよう言った」
採掘場の間の地すべり地に若木を植えるために、一部地域が有刺鉄線で囲まれた。そのうち、若木のない場所に所有するヤギが入ったため罰を受けたリファト・アクンさんはこう話す。「向こう側は空港で、そこには入れない。森林局は見捨てられた地すべり地を有刺鉄線で囲い、動物がここに入ったからと罰金を科している。彼らはここが松林だと言うが、どこも沼地だらけだ。若木も、何もない。彼らは禁止だという、鉄線を越えることは禁止だそうだ。それで1500リラの罰金を受けた。動物たちの牧草地はなくなった。森林局は、私たちに動物を売るよう言ってきた、でなければ、罰を受けるだろうと。動物たちを放牧するために毎日6kmも私は歩いている」
解決方法がなく途方に暮れていると述べたビンナズ・カルパクルさんも、「現在はどこにも行けない。動物たちも小屋の中にいる。現在は冬だが、夏が来て外に出せばどうすれば良いのかわからない。牧草地も残っていない。どうにかやって行こう、何とかしようとする力もなくなった。どうすればよいのかもわからない。混乱している」と話した。
村人の窮状を取材した記者を村の入り口から遠ざけようとした採掘場の警備責任者は、「ここは我々のもの、アクチェリキ社の認可地だ。ここは、村の領地でもない。私の採掘場だ」と述べた。
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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:36630 )