ヨルダン:パイロット解放に向け、イスラーム国の要求に応じる構えか
2015年01月28日付 al-Quds al-Arabi 紙
拘束下にあるサージダ・リーシャーウィー女史
拘束下にあるサージダ・リーシャーウィー女史

■ヨルダン政府がサージダ・リーシャーウィーをドゥライム部族の部族長の一人に引渡し、カサースィバ操縦士の近親者らは早急な措置を求める

【アンマン:ターリク・ファーイド】

消息筋の伝えるところによると、ヨルダン政府は人質になっている日本人ジャーナリスト後藤健二氏の解放およびヨルダン人のムアーッズ・カサースバ操縦士の処刑の先延ばしと引き換えに、サージダ・リーシャーウィー女史を釈放せよとのイスラーム国の要求に応じる構えだ。

同情報筋が本紙に対し、ヨルダン政府はリーシャーウィー女史の身柄をアンバール県(イラク)ドゥライム部族の部族長の一人に引き渡す可能性があると指摘した。交渉は内密に行われた。部族長は現在首都アンマンに滞在しており、身柄の引き渡しは数時間の内に行われるかもしれないとのことだ。

イスラーム国はヨルダンと日本の両政府に対し、日本人の人質解放とムアーッズ・カサースバ操縦士の処刑先延ばしと引き換えにサージダ・リーシャーウィー女史を解放するまで、24時間の猶予を与えた。

イスラーム国からの脅迫があった火曜日(27日)の夜、ヨルダンは激しい怒りと憤りに包まれた。ヨルダンの諸部族は自国の政府に対し、捕虜となっているカサースィバ操縦士の解放に向け、公的かつ迅速な措置を執るよう抗議した。

拘束されている操縦士の出身であるイー地区のブラールシャ部族からは、何十人もの人々が街頭に出て抗議した。同時に、憲兵隊らもヨルダン南部カラク県(操縦士の出身県)に集結した。抗議者らはヨルダン政府に対し、火曜日の夜8時から「1時間」の間に、イスラーム国の脅迫に対する公的措置を執るよう迫った。

抗議者らは、ヨルダン政府が対イスラーム国有志連合の枠内で始めた戦争に言及し、「これは我々の戦争ではない」と叫んだ。

(後略)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:36741 )