トルコが議長国となる初の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議でババジャン副首相とアメリカのルー財務長官は、G20構成国・地域からの強い要望によって、グローバル経済の援助に合意した。
アリ・ババジャン副首相は、「さらなる成長を実現するためのキーポイントは、もはや信頼になるだろう」と述べた。ババジャン副首相は昨日(2月10日)、イスタンブル会議センターで行われたG20財務相・中央銀行総裁会議の開幕演説をおこなった。
ババジャン副首相は、2015年度の議長国を務めるトルコでの初開催となるG20会議が始まったと述べ、今年の会議で非常に重要なパートナーシップが実現するだろうと述べた。また、今年の11月15-16日にアンタルヤで開催されるG20サミットまでに、非常に重要な会議が行われるだろうと述べ、この会議ではG20構成国・地域の発展に焦点があてられると話した。
今年注目するとした3つのキーワードは、履行、投資、包括性であると述べたババジャン副首相は、次のように話した。
■キーポイントは信頼である
「今年グローバル経済は急速に回復すると信じている。経済協力開発機構(OECD)および国際通貨基金(IMF)は、2018年にグローバル成長は2ポイント上昇すると予想した。この目標が達成される状態であることは非常に重要である。さらなる成長を実現するためのキーポイントは、もはや信頼になるだろう。」
履行の重要性にも注目したババジャン副首相は、多くの国に問題があり、その問題がどのように解決されるのかはわかっているが、そのためには意志と勇気が必要であると強調した。
一方、アリ・ババジャン副首相とアメリカのジェイコブ・ルー財務長官は、2月10日の会談で、内部からの強い要望の結果グローバル経済の援助がG20にとって優先事項となることで合意した。
アメリカ財務省報道官によって行われた会見によれば、イスタンブルで開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議の際に行われた会談で、イスラム国(ISIS)戦闘員を支援する経済ネットワークとの戦いに関し、強い意志表明が必要であると述べられた。
ババジャン副首相とルー財務長官はさらに、トルコが発表した構造改革が全面的に履行されることの重要性について話し合った。
■ドラギ総裁を探した
G20構成国・地域の財務相・中央銀行総裁は集合写真を撮った。写真撮影の際アメリカのジェイコブ・ルー財務長官と欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁の席が空いていたために、少しの間両者を待つため写真撮影は中断された。ルー財務長官はその後自分の席に着き、ドラギ総裁はトルコを離れるために空港に向かったことがわかったので、改めて集合写真が撮られた。
■「エルデム・バシュチュ総裁に関する噂を真に受けないで」
アリ・ババジャン副首相は、G20会議で行われた会見で、トルコ中央銀行のエルデム・バシュチュ総裁が官舎を離れたことと、これは辞任のサインなのかどうかを聞かれ、「噂には耳を貸さないでください。情報は確かな出所から得てください。確かな関係者や担当者から情報を得てください」と述べた。外国為替変動への対策においては良いコミュニケーションが非常に重要であると強調したババジャン副首相は、「中央銀行は構造改革をすることはできません、これは政府の仕事です。中央銀行が有している手段は、持続可能な成長には十分ではありません」と述べた。
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( 翻訳者:安井 悠 )
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