メルスィン女子大生殺人事件、犯行の詳細明らかに
2015年02月15日付 Zaman 紙


 メルスィン県タルスス郡の大学生、オズゲジャン・アスランさんが残忍な方法で殺害されたことで、トルコが立ち上がった。何千人もの人が参列した葬儀では悲嘆が高まる中、多くの街ではデモ行進が行われた。

 メルスィン県タルスス郡で20歳の大学生、オズゲジャンさんが殺害され燃やされたことでトルコが立ち上がった。この残忍な行為に多くの街で抗議が行われた。若い女性の遺体は、昨日14日、メルスィンで何千人もの人が参列する中、埋葬された。近しい人々の手を借りてやっと立っていた母親のソンギュル・アスランさんは、「娘は私のものです、天使のような顔をした子は私のものです。心が清らかで、みんなに親切にする人間でした。心理学を修めて、自分の診療所を開きたがっていました」と話しながら、涙をこぼした。霊柩車で墓地へと運ばれたオズゲジャンさんの棺を、女性達が石台へ置いた。この時、父親のメフメ ト・アスランさんは、「花嫁衣装を持ってきてくれ」と言って棺を抱きしめた。この間、殺人の容疑者であるミニバス運転手、スプヒ・アルトゥンドケンと、遺体を処理するために手を貸したといわれる父親のネジメッティン・アルトゥンドケン、友人のファティフ・ギョクチェの尋問が続いていた。容疑者は、オズゲジャンさんに暴行を試み、若い女性が催涙スプレーを使って抵抗すると、ナイフで殺害し、父親と友人を呼び、遺体を処理するために森の中で焼いたことが明らかになった。

 メルスィン県タルスス郡で3日間行方不明で捜索されており、殺害された後に谷へ遺棄され、燃やされていたことが明らかとなった大学生、オズゲジャンさん(20)に行われた残忍な行為が、トルコを泣かせた。若い女性の遺体は、昨日14日、メルスィンで5000人の参列者の涙の中で埋葬された。遺体は、メルスィン国立病院の死体安置所から市営墓地へと運ばれた。近しい人々の手を借りてやっと立っていた母親のソンギュルさんは、「娘は私のものです、天使のような顔をした子は私のものです」と話し、悲しみを口にした。娘を殺害した者達が極刑を受けることを望むと述べた哀れな母は、「無辜の娘を死に導いた者達が、私の娘よりもひどい目にあうことを望みます。正義が勝ることを望みます。彼らに死刑が下されますよう」と嘆いた。悲嘆に暮れる母親は、「私の娘には何の罪もありません」と話を続け、以下のように述べた。

「オズゲジャンは、心根が清らかでした。心が清らかで、みんなに親切にする人間でした。彼女には目標がありました。心理学を修めて、自分の診療所を開きたがっていまし た。いつも努力していました。全て上手くいっていました。しかし叶いませんでした、残念なことに。ドルムシュ(ミニバス)に乗って家に帰る時にこんな事件になるなんて理解できません。娘の唯一の間違いは、ドルムシュに乗って家に帰ったことだというのでしょうか」。

■ミルクを飲ませて学校へやりました

 母親のソンギュルさんは、娘を最後に学校へ遣りミルクを与えたと述べ、「小遣いをやりました。行きました。3日前に電話が壊れたんです、娘の。友人の電話から姉にメッセージを残していました。『お母さん、心配しないで。私8時にはメルスィンにいるわ、出るところ、帰ります』と言っていたそうです。待って、待ちましたが、戻りませんでした。9時、10時、11時になり、とうとう12時になって警察署へ行きました、失踪したのか、さらわれたのか、事故に遭ったのか、と。調べます、と警察は言っていました」と話した。墓地に霊柩車で運ばれてきたオズゲジャンさんの棺を、女性達が石台に置いた。この時、父親のメフメトさんは棺を抱き、「花嫁衣装を持ってきてくれ」と涙を溢れさせた。葬儀の祈りを女性達が男性達とともに捧げた。父親は、埋葬される時娘を離したがらなかった。

■血も凍るような証言

 殺人の容疑者であり、既婚の、1児の父であるミニバス運転手、スプヒ・アルトゥンドケンと、遺体を処理するために手を貸したといわれる父親のネジメッティン・アルトゥンドケン、友人のファティフ・ギョクチェの尋問が続いている。最初の情報によれば、スプヒ・アルトゥンドケンは殺害を血も凍るような供述をおこなった。容疑者は、ミニバスの最後の乗客として残ったオズゲジャンさんに暴行を試み、若い女性が催涙スプレーを使って抵抗したので、ナイフで殺害し、父親と友人を呼び、遺体を処理するために森の中で焼いたことが明らかになった。容疑者の供述で、オズゲジャンさんともみあいになった際に顔をひっかかれたため、爪の間のDNAサンプルを失くすために、両手とも手首から切断して腕から切り離した後に火をつけた、と話していることが明らかにされた。この間、メルスィン弁護士会執行部が、オズゲジャンさん殺害の容疑者達の弁護を拒否したことが発表された。

■女性達は街頭に:オズゲジャンのように女性がこれ以上が死なぬよう!

 オズゲジャンさんが残忍な殺人の結果命を落としたことで、イスタンブルやタルススをはじめとしてトルコの様々な街で行進による抗議が行われた。「女性犯罪を止めるプラットフォーム」のイスティクラル通りでの行進は、フランス領事館の前で始まり、ガラタサライ広場で終了した。群衆は、「オズゲジャンのために正義を望む」「女性の殺害を止める」「女性を殺す人々の責任を追及する」といったスローガンを叫んだ。行進を支援した人々の中には、芸術家のデメト・アカルン氏や、共和人民党(CHP)のイスタンブル県選出のメルダ・オヌル国会議員らの名前も含まれていた。約1000人が参加した行進で短いスピーチを行ったCHPのメルダ・オヌル議員は、女性の殺害事件増加ゆえに政府を批判した。

 ソーシャルメディアで組織されたタルスス出身者達も、街の最も賑やかな通りに集合し、手にプラカードを持って行進を行った。グループを代表してスピーチを 行った教育科学職員組合タルスス支部のヤセミン・ユジェル支部長は、「トルコでは毎日5人の女性が殺されています。我々は、オズゲジャンのように女性がこれ以上死ぬことを望みません」と述べた。アンカラ、アダナ、エスキシェヒル、イズミル、アンタルヤ、ボドルム、バルケシル、ブルサ、トゥンジェリでも女性に対する暴力に抗議する行進が行われた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:粕川 葵 )
( 記事ID:36920 )