スレイマンシャーの新拠点、クルド勢力の統制化
2015年02月22日付 Radikal 紙


トルコが国境の外に領有している唯一の領土であるという特性を持っているスレイマンシャー廟とその護衛詰め所に駐留している兵士の救出と歴史的な重要性のある遺物を持ち出すという作戦の反響は続いている。ことの最も注意を引く点はというと、スレイマンシャー廟の以前の場所と今朝移る予定であると発表された場所が、クルド勢力とIS(イスラム国)の間で生死を伴う戦闘が行われているコバーニーにとても近い場所であるということである。この近さによって、「作戦の中、クルド人民防衛部隊(YPG)と、どのようにコンタクトをとったか」という問題が話題となる。アフメト・ダウトオール首相は、今朝この問題について、「全関係者に伝えられている」と述べるにとどめた一方、クルド方面からの情報と映像によると、「作戦の間にYPG勢力としばしばコンタクトを取っていた可能性があるのか」、「廟の新しい場所はYPGの統制下にあるのか」という質問が話題になった。

戦車や陸上部隊も参加した作戦によってスレイマンシャー廟の護衛詰め所に駐留している兵士もトルコに帰還した一方、トルコ軍の隊列は、完全にYPGの統制下であるコバーニーを通過した。この問題について参謀本部とダウトオール首相が行った公式会見で明確な報告はなかったが、外国のメディアとクルド系の情報ソースは、装甲部隊がコバーニーを通過するときの写真を流した。フランスのAFP通信は、トルコ軍の戦車と装甲部隊がコバーニーの町の中心を通過しているのを撮影した写真を提供した。

しかし、最も興味深い映像はYPGに近いとして知られているフラト情報通信社によって放送された。同通信社の「YPGの統制下にあるアシュメで廟の移設作業が続いている」という見出しで流れた情報によると、スレイマンシャー廟の新たな場所になる予定のために国旗を建て、周囲を整地し始めた場所がYPGの統制地域まで数百メートルのところであると見られている。

トルコ当局がスレイマンシャー廟と護衛詰め所がエシュメに移るとの発表後に出された写真では、高いポールに掲揚されたトルコ国旗とその周囲を整地するために動いている工作機械が見られる。写真が撮影されたトルコ国旗が立っている場所までたったの数百メートルの距離の地域はというと、アブドゥラー・オジャランのポスター、護衛に立つ武装したYPGが注意を引く。

YPGは、コバーニーの西にあるエシュメ村を約10日前にイスラム国を一掃して支配下にした。
YPGのスポークスマンであるポラト・ジャンの個人のツィッターアカウントから、昨日、トルコ側からスレイマンシャー作戦のための援助要請があったことをツィートした。そのすぐ後にジャンのツィッターアカウントは、イスラム国とつながりがあるといわれるハッカー集団によって乗っ取られた。

人民の民主主義党(HDP)のシルナック県選出の国会議員であるハビプ・カプランも作戦がYPGと共に行われたと主張していた。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:36993 )