イスタンブルにおいて、「世界初」となる3層トンネル計画が5年後の完成を予定している。中段の線路は鉄道用、他の上・下段は車両通行用として使われる予定だ。
イスタンブルは、マルマライ・アヴラシア両トンネルに次ぐプロジェクトである、ボスフォラス海峡地下を通る新たなトンネルを建設する。この新しいトンネル計画では、他のトンネルと異なる点として3層構造が掲げられる。10年間の見積もりでは、その計画では鉄道と高速道路が一体となり、1つのチューブの中を通過することとなる。
イスタンブルのアジア・ヨーロッパ両大陸を、ボスフォラス海峡の下で結ぶことになるトンネルは、海面から110メートル下を通ることになる。
■中段では電車
トンネル計画が3段構造で進められている理由として、ボスフォラス海峡の違う箇所で2度渡らずに、一カ所で済むことが挙げられた。新トンネルは、既存の他のものよりも更に大きなプロジェクトとして掲げられ、他のトンネルとは異なる最も重要な特徴はというと、疑いなく3層構造ということになる。
アフメト・ダヴトオール首相が、昨日27日にイスタンブルで行った集会で、「世界初」として発表したメガ・プロジェクトの名前は、「3層巨大イスタンブルトンネル」であった。ボスフォラス海峡の2つの大橋の間に建設予定のトンネルのアジア側の始点はウムラニエ―チャムルク地区、ヨーロッパ側はハスダルとされた。トンネルの全長は16kmとなる。
トンネルは自動車両の通過道路にも、地下鉄線路にもなりえるが、上・下段は乗用車用に、中段は鉄道用に利用される。乗用車用の階はそれぞれ、往路と復路別々の一方通行となる。
■全長16km
自動車専用道路(TEM)のハスダルジャンクションから、ウムラニエ・チャムルクジャンクションまで、全長16,150mに渡る道路が、3層のトンネルでわずか14分での行き来が可能となる。1日当たりの利用見込み数は車両12万台。 この計画の完了することで、アジア側から第3の空港に直接アクセスが可能となる基軸となることが予定されている。
■建設期間は5年
既存の各大橋における交通渋滞の減少と非常に多くの人びとの通行の足を確保するために、非常に多くの様々な計画との統合を目指す今回のプロジェクトは、その費用として35億ドルが見込まれている。この計画には公的資金は用いず、BOT事業方式で進めていくとしたダヴトオール首相は、「国庫からは一銭たりとも出ることはありません」と話した。
[訳者注:当初数字に語訳がありました。ご指摘ありがとうございました。]
本プロジェクトの入札は6月の総選挙前に行われ、5年後、すなわち2020年にはトンネルの利用が開始される。計画事業時では2800人、また経営時には800人の登用があると予想されている。
■「100年間語り継がれる」
交通海事通信省大臣のリュトゥフィ・エルヴァン氏は、第三のトンネルをもつことで100年語り継がれていく計画となると話し、「1日650万人が利用する、計9つの路線システムは、この巨大プロジェクトにおいて建設予定の新たな地下鉄とも結ばれます。ボスフォラス海峡を挟んだ両岸に暮らす人々は、対岸に容易に行くことが出来るようになります。インジルリからソウウトルチェシュメまで、新たな地下鉄の利用により40分で行くことが出来るようになるのです」と述べた。
本プロジェクトと共に、第3空港までも鉄道で結ばれることを明らかにしたエルヴァン大臣は、バシャクシェヒルからサビハギョクチェン空港まで伸びる地下鉄を建設すると述べた。また環境に配慮した計画であるとし、イスタンブルのシルエットには一切の傷もつけないと述べた。
■通行料は3ドル未満
2020年完成予定の3層巨大トンネルにおける通行料は、乗用車1台につき3ドル未満となることが分かった。
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( 翻訳者:木全朋恵 )
( 記事ID:37020 )