■モロッコ:水源拡大に230億ドル
【ラバト:ムハンマド・シャルキー】
モロッコは自然水源拡大のため、今後15年間に渡る2,200億ディルハム(230億ドル)の投資を計画している。人口が4,000万人に迫る中(訳註:モロッコの人口は2014年現在で約3,300万人)、増大する水需要に応え、農業、産業、建築、観光等の成長に資することが目的である。
計画される水プロジェクトは、各地域における38の新しいダムの建設、南部大西洋岸地域における海水淡水化プラントの建設、そして山岳・渓谷・氷雪等の追加水源からの水の利用を含む。これらのプロジェクトを通し、2030年には約170億立方メートルに達すると見られる水需要をカバーすることをめざす。現在の水源の供給能力は約140億立方メートルに留まると見られている。
水不足に悩む他の北アフリカ・中東諸国同様、モロッコは次の10年間で約50億立方メートルの水不足に陥ると見られており、これはGDPの約33%を占める経済セクターが水供給に依存している同国にとって脅威である。この問題に前もって対処するため、モロッコはこれらの計画を準備している。
シャラーフ・アフィーラール水・環境大臣は、「水セクターが必要とする投資は、公共・民間の両部門によって行われ、国外からも投資が見込まれる。また、今後各世帯の水料金もその消費量に応じて上昇する可能性がある」と述べた。
水のコストが各世帯と経済の負担になることは大きな論争を呼んでいる。しかし、政府はこの巨額投資は、それが次世代の未来を担保することから、すべての者の参加を必要とすると考えている。
(後略)
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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:37129 )