モロッコ:5%の成長予測
2015年03月26日付 al-Hayat 紙

■モロッコ:5%の成長予測

【ラバト:ムハンマド・シャルキー】

モロッコ中央銀行は今年の経済実績について楽観的な見方を表明した。そして成長は、地域的・気候的な余波のために「良くない年」と見なされた前年の2.5%と比較して5%を記録するだろうと予測した。一昨日の夜中央銀行は四半期会議において、ユーロ地域経済の改善の前触れや、石油価格が1バレル60ドル前後での安定していること、そして農業生産の増加がモロッコ経済にプラスの影響を与えるだろうと見なした。一方で、観光利益と海外投資流入は減少が予測されており、年明けから非援助地域の発展に関連する理由によりそれぞれ8%、15%後退した。

輸出の8%増加と電力購入価格の45%の減少は対外国際収支の改善に役立った。また、貿易赤字は前年末が5.9%だったのに対し、4%前後で安定した。これにより、外貨備蓄は約1830億ディルハム(187億ドル)に増加し、5か月半分の輸入財・サービスをカバーする。一般財政状況は、2か月間での約56億ディルハムの財政赤字減少により改善された。また中央銀行は一般財政赤字について、平均2.51%で凍結された参照利率の価格減少および一部貸付の銀行金利の21ベーシスポイント(0.21%)減少により、今年末には4%に近づくと予測した。

中央銀行はインフレ率が鈍化し約1.4%を記録し、物価の安定に貢献している一方で、工業製品、アパート、不動産価格は前年春四半期で1.4%下落したと指摘した。また、プラスの要素が集まったことで成長を上昇に押し上げたと述べた。そして、資源や雨が豊富なことによる農業生産の改善、ヨーロッパ諸国での対外需要の改善が予測された。しかし、世界の他地域では情勢が不安定であり、中国やインドなどの国では成長が鈍化している。

中央銀行は、国内経済の改善は、新たな仕事の創造や、大学卒業者の20%に達する若者の失業問題への対処の進展と釣り合うものではないと表明した。また、成長はもはや更なる雇用機会を生むことができないと述べ、期待される良好な農期のおかげで雇用機会の増加が予想される地方に反して、都市部の活動的な階層の約15%が失業に直面していると述べた。さらに、世界最大のリン酸塩供給源であるリン鉱石公社は声明の中で、2014年の同社の純利益は11.7%減少し77億4000万ディルハム(7億9000万ドル)となったと公表し、世界的な価格低下に言及した。肥料生産の重要な構成物あるリン鉱石価格は、2012年の185ドル/トンおよび2013年の約145ドル/トンから、2014年に115ドル/トンまで減少した。

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( 翻訳者:田村颯 )
( 記事ID:37198 )