ヨーロッパで第二規模のエディルネ歴史的シナゴーグ、活動再開
2015年03月27日付 Radikal 紙


ワクフ総局によって、5年間で575万リラをかけ本来の姿に修復された、ヨーロッパで二番目の規模のシナゴーグが、ビュレント・アルンチ副首相、エディルネのドゥルスン・アリ・シャーヒン知事、エディルネ市長で共和民主党(CHP)所属のレジェプ・ギュルカン氏、アドナン・ エルテム・ワクフ総局長、トルコユダヤ教団体のイスハック・イブラヒムザデフ会長、そしてフェネル・ギリシャ正教会のバルトロメオス総主教と、多くのユダヤ人が参加した宗教式典によって再開した。

エディルネのシャーヒン知事はイスラエルの兵士がエルサレムのアル=アクサー・モスクに半長靴のまま入った事への反発として、「このシナゴーグは“博物館”である」 と述べ、集まった反応に対して謝罪はしたものの式典において彼の発言はなかった。シャーヒン市長は、アドナン・エルテム・ワクフ総局長とトルコユダヤ教団体のイスハック・イブラヒムザデフ会長の間に座って式典に臨んだ。

■“エルドアンを至高へ、彼の栄光を高めたまえ”との祈り

再開式典は、聖歌と祈りによって始まった。特別に持ち込まれた旧約聖書が、祈りとともに運ばれ、その後特製の場所に置かれた。そしてウルス私立ユダヤ学校の生徒たちによって小さなコンサートが催された。また、ラビ長によってレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領、そしてトルコのための祈りも行われた。ラビ長は、祈りのトルコ語訳として「偉大な国家であるトルコ共和国、そしてエルドアン大統領に祝福と加護を与えたまえ、高めたまえ、助けたまえ、繁栄させたまえ、至高へ導きたまえ。命ある限り栄光を高めたまえ。アーメン」と述べた。

式典のあと話をしたトルコユダヤ教団体のイスハック・イブラヒムザデフ会長は、シナゴーグが5年間で修復されたことを述べ、「旧約聖書を ここに納めたことの幸福と、シナゴーグが礼拝以外で訪れる人々に開放されている時に、旧約聖書や我々の信仰にとって神聖な日がワクフによって非常に丁重に守られることで、我々が安らぎに包まれていたことを述べたい」と続けた。

■アルンチ副首相:ユダヤ教徒たちにもイスラム教徒と同等の権利がある

副首相であり、政府報道官でもあるビュレント・アルンチ氏は、ムスリムと同等の権利がユダヤ教徒やキリスト教徒にもあるとし、次のように述べた。「近年、イスラエル政府と我々との間で起こっている問題によって、我が国に対する非難があり、残念ながら同じようなかたちでいくつかのグループがトルコユダヤ教団体に対して非難していることを悲しい気持ちで見守っています。まず国家間の関係と社会間の関係は別々に考えられなければならないということを述べておきたい。ユダヤ教徒と我々の間にある結びつきは、イスラエルとの間で始まったわけではありません。我が国は世界の様々な場所で迫害に遭ったユダヤ教徒たちが必要としているときに避難することのできる安全な港なのです。我が国はスペインや、或いは1930年代におけるナチスドイツからやってきたユダヤ教徒たちをこの土地の民として受け入れ、彼らは我々にとって歴史的、文化的にもかかせない一部分となり、我が国に非常に貢献しています。この国では、イスラム教徒と同等の権利がユダヤ教徒やキリスト教徒、或いは他の宗教を奉ずるグループにもあるのです。」

アルンチ副首相は、会場にいるユダヤ教徒に対して、トルコで暮らすことを望むならば、彼らを受け入れる7800万人の人々がいることを述べつつ 「トルコユダヤ教団体は、我が国の分つことのできない一部分であり、同等のパートナーなのです。本日の式典において拝聴の機会が得られた、多くの人が好んでいるトルコ芸術音楽の音階を用いて演奏された、マフティリムと呼ばれるシナゴーグの賛美歌も、諸文化がどれほど交錯しているか、そして我々がどれほど互いに切り離すことのできない存在であるかということを示すものでした。わたしは外国からやって来る人々の願望に応えましょう。もしここへ来たいと考えているなら、トルコで住みたいと考えているなら7800万人の人々があなたがたを迎え入れるでしょう」と話した。また同時にトルコユダヤ教団体からアルンチ副首相へプレゼントが贈られた。

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( 翻訳者:三井景介 )
( 記事ID:37202 )