2万8千人が無試験で公務員に
2015年03月30日付 Zaman 紙

2010年の公務員試験で利益を得ようとする公正発展党が、2万8千人を無試験で公務員にしていたことが発覚した。

労働省のデータによると、2006年以降2万8千人が、公務員試験を受けずに公職に就いていた。その大部分が公正発展党の有力者らの親戚から構成されるこれらの人々は、地方機関を筆頭に特定の組織で「組織契約職員」という立場で公務員になった後、正式に採用される。推薦のある人々は、短期間で待遇の良い職場に異動し、高い給料を保障されている。公正発展党が無試験で採用した人々の中には、高卒や中卒、18歳になったばかりの人が多くいる。人生で一度も公務員試験を受けずに公務員となったこれらの人々と対比して、毎年およそ350万人が試験を受けて、公務員になることを夢見ている。

大きな反響を呼んだ公正発展党のVIPの推薦リストは、世間に晒されたものだけではないことが明らかになった。VIPの推薦リストは氷山のほんの一角に過ぎない。党員が公務員になるための最短ルートとして、特別公務員がある。この方法で公正発展党指導部の近い親族らは、相談役や秘書あるいはマスコミアドバイザーといった、公務員試験が必須でない特別職で採用され、公務員にされている。ファールク・チェリキ労働大臣の発表によると、この方法で787人が公務員となった。しかし、公正発展党政権期間にうまみのある職に就いた人々は、これに留まらない。政権与党は、採用のために2006年からさらに別の方法を編み出した。市役所をはじめ、集合住宅局、環境省、国外居住者統括局やトルコ協力開発機構といった組織を仲介して、「組織契約職員」という立場で公務員として採用される。公務員試験を採用条件としないこれらの人々はその後短期間で正規の公務員となった。公正発展党が推薦した人々は、採用されるだけではあき足りず、より良い待遇の組織へ異動している。公正発展党が、この方法で公職に就かせた友人や息子、甥、親戚関係者の数は約2万8千人である。その多くが書類上は働いているように見えるこれらの人々は、ほとんど仕事にも来ずに給料をもらっている。

公務員試験を条件にしない採用を行う機関は、独自の試験を行っている。筆記試験だけではなく、面接試験も行って、内定が出されるが、筆記試験で悪い成績でも、面接試験で高得点を与えて採用している。つまり、多くの機関で公務員試験を条件とせずに公務員を採用している。公務員試験以外での採用については、時々、全く告示なしに採用が行われる。この採用では、採用条件が形式上書面で提示されるが、誰が採用されるかはあらかじめ決められていて、本人たちにも知らされている。これにより、筆記試験受験者のライバル数はごく限られたものになる。面接の段階で望まれない人々は落とされ、推薦のある人々は悠々と合格するのだ。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:37220 )