ラヴロフ露外相、トルコ代表団クリミア訪問に注文
2015年04月04日付 Hurriyet 紙


ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣は、トルコの代表団がクリミアへの訪問を求めているが、この訪問はウクライナを経由せずに行われる必要であると述べた。
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ラヴロフ外相は、トルコがクリミアへ非公式の代表団を送ることに反対するものではないと述べた上で、唯一条件があるとしたら、訪問の際ウクライナを経由せずに入国する必要があると話した。

ソヴィエト赤軍によるスロバキアのブラチスラヴァ奪還70周年の式典に参加したラヴロフ外相は、報道陣の質問に答えた。

ラヴロフ外相は、トルコがクリミアへの訪問を求めており、これを歓迎すると述べ、「トルコの代表団がクリミア共和国訪問を求めていることは認識しています。この件はトルコのレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領と、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の会談で取り上げられました。我々はこの訪問を喜ばしく思っており、積極的に支援していきます」と話した。

ラヴロフ外相は、2か月前に計画されていた訪問が行われなかったことに関しても言及し、「その件に関しまして、一つの障害があり、それは非公式の代表団がウクライナ経由でクリミアへ入りを希望したことです。周知の理由で、クリミアを訪問したいのなら、通常のルートを使わなければなりません。我々は、トルコ側はこの状況を認識していると考えています」と述べた。

■トルコ代表団、2月にクリミアを訪問予定だった

アンドレイ・カルロフ在アンカラ・ロシア大使は、2月の初めに行われた発表で、トルコが、クリム・タタール人の状況を現地で調査するために非公式の代表団を送り、元大使や市民団体(NGO)代表、実業家などで構成される代表団が2月にクリミアを訪問、人々の生活状況に関する報告書を整える予定であると述べていた。

カルロフ大使は、代表団がクリミアを訪問した後、トルコ政府が考えを変えることを期待していると述べ、「親愛なるトルコの人々が、誤った報告書から情報を得るのではなく、自身で行き、見てみることが重要だ」との認識を示した。

■トルコからATRテレビ閉鎖への批判

トルコがロシアを非難する原因となった議論も、この一週間、クリム・タタール系のATRテレビのライセンス更新がなされなかったことに関して続いている。トルコは、ロシアのやり方を非難し、エルドアン大統領がプーチン大統領とこの件について電話会談を行った。クレムリンのドミトリ・ペスコフ報道官は、トルコ側にこの問題に関係する詳細な情報を渡すと述べた。

トルコ系民族であるクリム・タタール人は、70年前、ソヴィエトの指導者ヨシフ・スターリンの時代に、中央アジアへと強制移住させられた。1990年代に故地クリミアへ戻ることが可能となったが、クリム・タタール人の定住問題が起こっていた。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、2014年4月にクリミアをロシアへ併合した後、クリム・タタール人の復権に関する決定を下した。現在、クリミアには約26万人のクリム・タタール人が生活している。クリミアの法律によれば、ロシア語、ウクライナ語、クリム・タタール語が公用語として認められている。

ロシアのクリミア併合を認めていないトルコは、タタール人の健康や教育、失業率、居住権、その他の分野における問題を報告書にすると見込まれている。アンカラの複数のNGOの仲介によって、地域発展のための資金援助も計画されている。

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( 翻訳者:粕川葵 )
( 記事ID:37252 )