メーデー、イスタンブルでカオス、他都市では労働者の祭典
2015年05月01日付 Radikal 紙
5月1日、トルコの多くの都市で壮大なミーティングでメーデーが祝われた。イスタンブルでは警察によるタクスィム広場の包囲や逮捕といった混乱が生じた。
5月1日、労働災害や不当な労働条件、低賃金等に反対の声を上げるトルコ中の労働者や定年退職者、若者が、ミーティングやデモ活動でメーデーを祝った。イズミル、イズミト、ゲブゼ、ゾングルダク、アリアー、ヴァン、バトゥマンといった各県中心地においてミーティングが開かれ、多くの人々が参加した。トルコ最大の労働者中心地であるイスタンブルでは、タクスィムでのデモに許可が与えられず、現場が混乱した。
■イスタンブル各地で衝突
イスタンブルでは、トルコ革新労働組合連盟(DİSK)、トルコ技師・建築士連合(TMMOB)、トルコ医師連合(TTB)などの呼びかけによってベシクタシュやシシュリに集ったグループが、12時までタクスィム広場に向かって行進するとして準備を行った。しかしどちらのグループも警察との交渉で良い結果が得られなかった。ベシクタシュ、フェリキョイ、クルトゥルシュ、ズィンジルリクユ、オスマンベイ、オクメイダヌといった各地で警察の介入が行われ、300人以上の逮捕者が出たと推測されている。
タクスィムでは終日、警察が、デモ活動を行おうとした小規模グループを逮捕する事態となった。共産主義系のとある青年グループが、タクスィム広場に近い建物から広場の記念塔周辺までデモを行うことにさえも許可が下りなかった。タクスィムで許可を与えられたのは、トルコ労働組合、行動組合、人権組合といった組合団体が広場にスタンド花を置くことのみであった。
イスタンブルでのデモでは、共和人民党(CHP)選出のアイクト・エルドードゥ議員が、人々が次々と逮捕されていくのに反対してバスを殴り、腕を負傷した。また、人民の民主主義党(HDP)からイスタンブル第2地区5番目候補者に選出されているサーリフ・シャーヒン氏は手荒い扱いを受けて逮捕された。
ベシクタシュでは青年一人が駐車場警備員により刃物で刺されるという傷害事件が起き、フュリヤでは2人のデモ参加者が市民らによって殴られた。またイスタンブルでは、シリンエヴレル、ファーティヒ、インジルリなどでデモ活動が行われた。
■労働者の中心地で素晴らしいミーティング
イスタンブル以外の各県中心地では、5月1日が労働者たちの要求を発信する集会の舞台となり、労働安全や賃金改定の声が上がった。イズミト県では2万人近い人々がミーティングに参加し、ゲブゼ県では労働組合委員会が行ったミーティングにイスタンブルのアジア側からも参加者が出るなど、大盛況であった。イズミルと同県のアリアーでも非常に多くの人々がミーティングに参加し、アンカラでも昨年同様多くの人々の関心をひいた。労働組合委員会の1つであるトルコ労働組合は、ゾングルダク県でのミーティングに中心組織として参加した一方、人権組合はコンヤ県でミーティングを主催した。
トルコ東部の中心地では、ヴァン県やバトゥマン県で多数の参加者がメーデーを祝い、トゥンジェリ県やアドゥヤマン県、ウルファ県、ディヤルバクル県でもミーティングやデモ活動が行われた。
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( 翻訳者:木全朋恵 )
( 記事ID:37424 )