イスタンブル周辺ベイコズ緑地に開発許可
2015年05月26日付 Radikal 紙


イスタンブル広域市は、ベイコズ緑地がレベル2の開発規制地区であり、森林内の休憩スペース確保の必要性から住宅の建設許可を認めなかった。しかしながら、環境都市省が「特別教育施設」としてベイコズ緑地の開発を開始した。写真は空撮風景。

ドアン通信による緑地の航空写真には、設置時期不明のコンテナや建築資材が見られる。緑地入口はバリケードで封鎖されており、バリケード前には無人の警備室が確認できる。

イスタンブル広域市は、ベイコズ緑地は、レベル2の開発規制地区であり、森林内の休憩スペース確保の必要性から住宅建設に反対していた。しかしながら、環境都市整備省はこの敷地の計画を変更し、「特別教育施設」を建設することを決議し、開発計画変更は環境都市整備省のサイトに掲載された。計画によると、木々が密集している場所に4階建ての建築許可を、保育園から大学までの教育施設がそろうキャンパスの開発を検討している。

■緑の中に建築資材

ドアン通信が航空撮影した緑地の写真には、設置時不明のコンテナや建築資材が見受けられる。緑地入口はバリケードで封鎖されているが、バリケード前に無人の管理室が確認できる。緑地入口から離れて四方に広がる小道の一つにも、放置された建築資材がある箇所が確認できる。緑地の一部ではボスフォラス側の景色を楽しむことが可能だ。

■イスタンブル広域市、建設条件を理由に拒否していた

2013年1月にイスタンブル広域市の議会に提出された申請書は、申請された建設条件は環境建設条件に比べ非常に厳しいとの理由で拒否された。5万4千㎡の敷地は「自然保護という点で非常に重要な意味を持つ」場所であると明らかにしつつ、いかなる活動もここの特別な自然に危害を加えない範囲で行われる必要があると強調された。

報告では、前述の敷地では農作業が可能であり、もしくは既存の木々や森の保護する条件で、植樹、緑化、果樹園、趣味の園芸や育苗が行いうると発表された。

■都市環境整備省が介入した

イスタンブル広域市が建設反対した敷地に関して、都市環境整備省によって開発計画変更が行われ、先週発表された。第3空港プロジェクトを施工しているカルヨン不動産出資社のRSY建設が、緑地は「特別教育施設」として発表されるよう要望した。計画事案には最長4階建の施設の許可とともに、あらゆる教育施設、小学校、中学校、高校、大学、幼稚園、保育園、研究室、講堂、寮、ゲストハウス、モスクが建設されうることが強調された。

■都市プランナーと共和人民党は抗議

共和人民党のヒュセイン・サー・イスタンブル広域市議員は、都市環境整備省が発表した敷地と、2年前イスタンブル広域市が拒否した申請書の該当敷地は同一のものだとし、「イスタンブル広域市は、建造物建設は「保護地区」であるため公正発展党と共和人民党両党所属議員の決議で棄却した。過去の計画要項を継続すること を要望した」と述べた。

サー議員は、都市環境整備省主導で行われた計画変更を非難し、「イスタンブル広域市には選出された首長と議員がいる。しかしながらこの計画はイスタンブルを知らないアンカラの3名の役人によって進められ、発表された。(事前の)話し合いも、意見聴取もない。イスタンブル広域市は3名の役人によってアンカラより統括されている」と発言した。

ヒュセイン・サー議員は計画に反対すると話した。都市地域計画団体も提議されている計画に対して訴訟を起こすと明らかにした。

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( 翻訳者:小幡あい )
( 記事ID:37644 )