アジア側とヨーロッパ側を初めて海底自動車道路によって結ぶこととなる「ユーラシア・トンネル」が、完成に近づいている。
イスタンブルの両岸を海底自動車道によって15分で行き来できるようにするユーラシア・トンネルでは、3340メートルのトンネル掘削工事の終了まで、残り820メートルとなった。トンネルのハレムにある作業場から掘削作業を始めたトンネル・ボーリング・マシンは、一日平均10メートル前進し、2520 メートルに達した。トンネル・ボーリング・マシンの記録は一日最長18メートルになった。トンネルは820メートルの最後に近づいており、82日以内にヨーロッパ側の作業場と繋がることがわかった。ユーラシア・トンネルの「イスタンブル・ボスフォラス自動車道開通計画」における3340メートルのトンネルの75%が完了した。
トルコ大国民議会の環境委員会委員長であり、公正発展党イスタンブル第一地区第三選出候補のエロル・カヤ氏は、ユーラシア・トンネルを報道陣と運輸・海事・通信副大臣のヤフヤ・バシュ氏と一緒に見て回り、計画の最新情報について情報を得た。
■「輸送で新たな空気管が開く」
カヤ氏は作業スペースにやってきて視察を行い、以下のように話した。「この大切な計画によってイスタンブルの輸送に新たな空気管を開く。計画が、 2015年、つまり3、4か月後に日の目を見ることは、トルコで我々政府が成功させた成果という点で到達点を示している。2015年8月に出されるであろう成果が、この国における信頼と安定がもたらした点で極めて重要である。」
■「ユーラシア・トンネルが開通すれば一日8万台の車両が通ると予想されている」
カヤ氏は、一日平均8万台の車両がトンネルを使用すると明らかにし、以下のように語った。「我々は上でこの件について担当者から報告を受けた。この計画が8万台の車両にサービスを行うことに加え、またヨーロッパから環境賞を受けることが私にとって最も重要である。この計画が二酸化炭素の排出量を減らし、通行に1時間半かかっていた道のりを15分にまで短縮させることは、大変すばらしいことだ。我々は現在ここで二重のことを行っているのだ。実際、この計画は2004年、つまり10年越しの計画の到達点を示している。現在では、トルコでこの三重の、つまり世界のトンネルのうち、最大のものをつくっていることが話題となった。圧力の点では、少なくとも1万バールの圧力がかかる世界で2番目に大きなトンネルとしてつくられている。」
■「黒海アビが来ていることに驚いた」
カヤ氏は、計画の最も興味深い問題は、トンネル・ボーリング・マシンの点検を行う陸上のダイバーがいることだとし、以下のように語った。「ここでは陸上でダイバーが作業している。つまりどんな機械の点検であっても、周知の海中のダイバー同様に陸上のダイバーが圧力調整しており、マシンの前にいって点検をしている。こうした光景をみるのは、トルコ史上、興味深い展開として注目を引いた。トルコの航空産業、陸上輸送、鉄道業の点から最初の試みである。この日も海の下で行われた通行ゆえに新たなことに着手した。」
■あらゆるシナリオに備えて準備が行われた
トンネル内で起こりうるあらゆる類の事故に対し、対応シナリオが準備された。1階で不測の事件が起こった時、200メートルにひとつある頑丈な避難扉を通って別の階へ移動できる。トンネル内にある92個のジェットファンと8つの酸素供給ポンプが、火事の際にトンネルにきれいな空気を送るために準備される見通しである。
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( 翻訳者:鈴木歩実 )
( 記事ID:37702 )