ヴァーチャル世界、犯罪者どもが跳梁跋扈する空間(7)
2015年05月20日付 Jam-e Jam 紙

専門家の見解3:「濾過」が必要

【談:アッバース・サラーヒー(国会社会委員会委員)】

 イスラーム共和国体制の奉じる価値観は他国とは異なるものであり、この点に留意すると、一部のネットワークに対するフィルタリングは必要であると考えられる。もちろん、フィルタリングをめぐる問題はイランにのみ特有のものではなく、他国もフィルタリングを行っている。しかし、その「濾過」のレベルや方法は異なっている。

 もちろん、ヴァーチャル空間の管理・統制の問題では、この領域ではいかなる問題もないなどと断言できるほど、われわれも望ましい地点に到達したとは言い難いのも事実だ。

 SNSにおけるメッセージの監視と濾過は、様々な機関の責任に委ねられているが、これらの機関で最も主要な役割を演じているのが通信情報技術省、司法権、そして治安維持軍である。

 これまでSNSに対しては、厳格な監視は行われてこなかったし、このことが、この空間が一部の利己的な悪徳業者によって悪用されてきた原因となってきた。そしてそれが、家庭や社会に多くの悪影響をもたらしてきたのである。

 小生の考えでは、SNSへの監視は議会提出法案ないし政府提出法案として国会に提出されて、成文化された法律として編まれるべきであり、それによって各機関の職務が法律の中で明確に規定されるべきだろう。

 誰も他人の家庭という聖域に侵入することのないよう、〔インターネットに対する〕取り締まりやフィルタリングの方法が明確化され、〔フィルタリングの対象となるサイトの〕境界が確定されるべきである。そしてこのことは、一法律という形でなされるべきであり、それによって違反者の特定、排除、彼らに対する命令的・法的対処のあり方が明確化されるべきである。

 残念ながら、こうしたネットワークで起きている一部の道徳犯罪や家庭がらみの犯罪は、これらに対するしっかりとした監視が欠けていることに、その原因がある。また〔現行法では〕犯罪者に対する捜査や追及も、まったく考慮されていない。このことが、犯罪者どもがより大胆不敵になる原因を作っているのである。

つづく


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( 翻訳者:KH )
( 記事ID:37712 )