人間こそ火災の主な原因
国家天然資源・水資源保護隊のガーセム・サブズアリー司令官は、国内で近年起きている火災に関して、正確な統計は存在しないと指摘した上で、ジャーメ・ジャム紙に「昨年の同じ時期と比べて、今年の最初の2ヵ月間〔3月21日〜5月21日〕の火災件数は減っている。しかし最近になって、火災は増加傾向にある」と指摘する。
同氏によれば、国内で発生する森林火災の実に8割は人為的な要因によるものであり、残り2割は落雷のような自然の要因に関係しているという。しかし重要なのは、人為的な要因の6割〔※ママ。おそらく森林火災全体のうちの6割を意味するものと思われる〕は不注意、すなわちタバコの吸い殻を森林に投げ棄てたとか、キャバーブを焼くのに起こした火をうっかり消し忘れたとか、そういった原因によって起きている、ということである。
ここには、実に残念な現実も存在する。それはつまり、人的要因に起因する火災の2割〔※ママ〕は意図的に起こされたものだ、ということにほかならない。簡単に言えば、我が国には意識的に国の自然を破壊する人たちがいる、ということだ。
国の文化計画〔※国民の公共心やマナーなどの向上に関する計画のこと〕の実施に対する無関心が、こうした森林の意図的火災の蔓延の原因であると見なすことが可能だろう。というのも、人々〔の生活〕が森林に依存している状況では、自らの生計維持のために国の自然を大切にしてほしいなどと、彼らに期待することなどできないからだ。
森林保護官協会の会長はこのことについて、次のように指摘している。
失業や貧困が、この問題を助長させている。たとえば、しばらく前のことだが、われわれは国内のある州で、消火のために、住民に対し、日当3万トマーン〔※約1000円〕で消火活動への協力を要請したことがある。ところがこうしたことを決定して以降、火災は増えてしまった。というのも、どうやら収入を得るために、故意に森林に火を放つ人が一部にいたらしいからだ。
つづく
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( 翻訳者:YMG )
( 記事ID:37885 )