文化製品輸入の犠牲となる生活スタイル(1)
2015年06月07日付 Jam-e Jam 紙


【文化芸術部:ゼイナブ・モルタザーイーファルド】玩具店のショーウィンドーは、青い目に金髪の人形や色とりどりのミニカー、その他、ペルシア語以外の言語で箱の表面に名前が書かれた、さまざまなおもちゃで溢れている。

 文化製品を取り扱う店舗も、玩具店に負けてはいない。「シャフレ・ケターブ」〔※イランでチェーン展開する本屋の名。「ブックシティー」の意〕は舶来の筆記用具やノートでいっぱいである。〔‥‥〕国家芸術協会の会長は昨日、この混乱した市場をしっかりと管理・統制することの必要性について指摘し、専門家たちもジャーメ・ジャム紙とのインタビューにおいて、そのことを強調している。

 芸術協会のマフセン・モオメニー会長は、文化革命最高評議会の広報サイトに掲載されたインタビューのなかで、我が国には外国製の文化製品や玩具が実に多いと指摘した上で、次のように述べた。

外国製の文化製品、とくに玩具や筆記用具、コンピューターゲームの輸入に対する監視・管理状況の明確化が必要だ。なぜなら、それらは国民の選択や好みに影響を及ぼすからであり、また「抵抗経済」政策の目標達成のためにも、国内に存在する文化的リソースに着目することが必須だからである。

〔‥‥〕

 これに関連して、「玩具監視評議会」のモハンマド・ホセイン・ファルジュー書記は、ジャーメ・ジャム紙に以下のように語っている。

玩具は文化製品のひとつとして認識されており、この分野〔=文化の分野〕に相応の影響を及ぼしている。すなわち、子供や青少年は遊びを始める時期から、これらの用具と触れ合っているのであり、このことは彼らの人格形成に影響を及ぼし、当然のことながらそれは社会の文化にも伝播する。〔こうしたことから〕今日、〔‥‥〕我々の文化と相容れないような玩具の輸入を阻止すべきだという議論が強く主張され、またそのための努力も行われている。

 同氏はさらに、次のように続ける。

製造分野であれ、デザイン分野であれ、技術分野であれ、我が国は〔洗練された〕玩具製造業を欠いており、そのため子供たちが必要としているものを、われわれは〔国内で〕提供することができずにいる。われわれは〔イラン人の求めているものを、イラン国内で生産するという〕理想から大きく隔たっているのであり、そのためにわれわれは〔玩具の〕輸入を防ぐことができない。われわれ自身、子供たちや青少年の必要としているものを〔自力で〕提供するだけの段階に、いまだ到達していないのである。

つづく


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( 翻訳者:KM )
( 記事ID:37904 )